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芸術と商業性

芸術と商業性は、シャム猫のようにつながっていて、2つを切り離した途端、2つともが失われてしまいます。

大衆を相手とする映画を撮り続けた彼にとっても、おそらくは常に頭を悩ます問題でした。彼は、いいます。

ぼくの生活条件として、なんでもないことは流行に従う、重大なことは道徳に従う。芸術のことは自分に従うから、どうにもきらいなものはどうにもならないんだ。だからこれは不自然だと云うことは百も承知で、しかもぼくは嫌いなんだ。そう云うことはあるでしょう。

単調で退屈。似た映画ばかり撮っている。そんな批判には、「豆腐屋は豆腐しか作れない」ともいいました。自嘲のようでありながらプライドも感じます。

12月12日に生まれ、きっちりその60年後に没した。それが彼の生真面目な人生を物語ります。そして彼の死から、もうすぐまた60年が巡ります。

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