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14時46分(2)

14時46分、「黙とう」との放送に合わせて、目を閉じます。ざわついていた職場に静寂が訪れ、それぞれが、おそらく、11年前のあの日に引き戻されています。

まるで一瞬、動きを止めた世界の中で、私自身は、「それにもかかわらず動き続ける世界」のことを考えています。

15,900人の命を奪った災害は、もちろん悲劇です。けれど15,900という数が悲劇なのではなく、15,900という数だけの悲劇があった、という話なのでしょう。

今この瞬間にもどこかで生まれている1つの悲劇への想像も共感もできず時々はしゃいで暮らしている、不謹慎といえなくもない私たちのことを考えています。


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