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背中

背中に自分を乗せて川を渡ってほしい。泳げないサソリにそう頼まれたカエルは、「そんなことをしたら、きっと君は、僕の背中を刺すだろう」と断る。

「僕が君を刺したら、僕等2人とも溺れてしまうじゃないか」というサソリの言い分に納得して、カエルは、サソリを乗せて川を渡り始める。

でも結局、サソリは、渡る途中でカエルを刺してしまい、2匹とも溺れて死ぬ。サソリは、いう。「仕方ないじゃないか。それが僕のさがなのだから」。

2人に引き当てれば、私がサソリで、君がカエルなんだろう。「背中に乗せて」なんて、頼まなければよかった。でも私は、君とずっと川を渡っていたかった。

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