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早めに仕事を切り上げて

早めに仕事を切り上げて、カイシャ帰りに商店街を歩いている。保育園帰りの子どもたちがパパやママとお買い物をしている横を、駅に向かって歩いている。

脈略もなく、「お手伝い券」のことを思い出した。それは、私が彼等くらいの年齢の頃、クレヨンで手作りして母親の誕生日にプレゼントした券だった。

彼女は、それをそろりと引き出しにしまい、けれどそれを使わない間に彼女は、老いてしまった。私の方も、債務を履行せずに大人になってしまった。

馬鹿に明るいジングル・ベルを聞きながら、「「明日、お手伝いに来てくれないか」と、もしも電話があったら」等と想像し、私は、駅に向かって歩いている。

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