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#1604207

荘周は、夢の中でチョウになっていた。思いどおり飛び回って、自分が荘周であることなど考えもしなかった。ところが目覚めてみれば、荘周は、荘周だった。

そこで荘周は、考えた。「人である自分が夢の中でチョウになっていたのか、それとも、チョウである自分が夢の中で荘周になっているのか」と。

それぞれは等間隔に脈打ちながら、総体として何かを語っているかのような航空障害灯を眺めながら、「胡蝶の夢」のことを考えていた。

もし、人生が夢の中の物語に過ぎないならば、もっと思いどおりに演じてみてもよいような気もする。そんなことを考えながら、航空障害灯と交信していた。

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