トム・ソーヤの作者であるマーク・トウェインは、いいました。「気の利いた即席のスピーチの準備には、大抵3週間以上掛かる」。
パーティーでのスピーチならなおさら、おめでたい席でもあり、笑いの1つも取らなければならない。だからウィットを知らない凡人は、自虐に走ります。
自虐によって、自分の失敗や欠点、能力のなさを打ち明けて、親しみを持ってもらえます。自虐だから、他の誰をも傷付けません。その筈でした。
法務大臣は死刑の判子を押す地味な役職、という大臣鉄板の自虐が「職務を軽んじている」と批判を浴びました。自虐は自虐なりに節度を要する、と知ります。