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蕗の薹を見つけるよろこび

朝起きたら、真っ白の世界。しばらく景色をぼうっと見てしまう。
途中から太陽が出てきて、午後にはあっという間に白い世界が消えてしまう。

たくさん寝たおかげで、旅の疲れもだいぶ取れてきた。
洗濯と荷物の片付けも大方終わり、5年ダイアリーに旅の記録を書き写す。

冷蔵庫の中もだいぶ空になっていたので、午後から買い出しにスーパーへ。
外に出ても、クラクションが鳴り響かず、渋滞のしていない状態にここは
もうインドではないのだなということを思う。どこに行っても人がたくさん
いた光景がなんだか遠い記憶のよう。

スーパーから戻ると、家の駐車場の脇に、蕗の薹を発見。ああ、もう出ていたのね、と嬉しくなる。付近を見渡すと、たくさん顔を出している。
春のほろ苦いものが食べたくなり、早速収穫。さっと水洗いして、乾かしてから
天ぷらに。さくっと揚げたてに塩をふり、いただく。ああ、美味しい。
ただ揚げただけなのに、なんて美味しいのだろう。

蕗の薹に間に合うように帰ってこれてよかった。
つくづく自分の単純さを笑ってしまうけれど、今の場所に引っ越してきて
嬉しいのは、春に蕗の薹が出てくること。

春を感じるものを食べると、なんだか力をもらうような
気がするのです。


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