俺みたいなダメ人間には、スポーツが向いていない。(マインド的に)

 いつから俺はこんな捻くれた人間になってしまったのか、よくよく考えると産まれた時から捻くれていてすぐ諦める人間だった。小中高とチャンスはあったはずだが、自分を直さず、どんどん捻くれが蓄積されていったのだろう。何でもすぐ出来なくて諦めるのは、ろくにスポーツをやらないから、体を動かさないから、こういう人間になってしまったのか。いいや、俺は運動オンチだから、無理にスポーツを習って頑張ったって、ますます嫌いになるだけだわ。更に諦めることが大好きな人間になるわ。

 夢に向かって頑張って努力をする人よりも、頑張る人の足を引っ張って嘲笑うような人間が好きだし、勉強が将来の役に立つと信じて猛勉強する優等生よりも、勉強を諦め「勉強なんて何の役にも立たねぇよ」と嘯く劣等生に共感を持てる。「夢なんか持って馬鹿みたい」とか「どうせ出来っこないだろ」と陰口を叩いたり、嫌がらせするような(そういう友人居ないけど)タイプの人間だということは、子供の時から自覚している。

 子供の頃、ニュース番組でとある縄跳び少女が紹介されていた。その子は、縄跳びが全く飛べなかったが、飛べない自分が悔しくて(確かそんな理由だった気がする)猛練習を経て縄跳びを速く飛べる縄跳び上手になったというニュース(というか特集内容)だった。俺は当時そのニュースを見て、「縄跳び飛べないからって、別に練習しなくていいじゃん。出来ないんだったら、出来なくてもいいじゃん。」と心の中でせせら笑っていた。

 子供のころから植え付けられる、出来ないことを克服して出来るように頑張ろうとか、苦手な食べ物を克服して頑張って食べられるようにしようという風潮が大っ嫌いだ。何々にチャレンジだなんて虫唾が走る。一つや二つぐらい出来ないことや向いてないことがあってもいいじゃないか。大人になっても苦手な食べ物があって良いじゃないか。無理に克服させようとしたら、ますます嫌いになるばかりやないか。子供たちを大人になった時のために、何事も完璧にこなせるように躾けられることが一番嫌いやねん。

 頑張って努力する他人の代表格であるスポーツ選手なんて、子供の頃から嫌いな職業だった。まぁ嫌いというか、人として信用が出来ないような、メディア向けに綺麗事を一から百まで並べたようなスタイルに反吐が出たというか。子供たちに夢や希望を持たせるようなことを言って、プライベートじゃ遊びまくって他人に自慢しまくってんだろと。男のスポーツ選手なんて女にモテまくりだから”ヤリまくり”なんだろ?と。スポーツの世界で切磋琢磨したり、多くのライバルの中で一番を目指すという感じも、俺にとっては「こんな真剣になっちゃって馬鹿じゃねぇの」と笑い者であった。

 だって、自分がやっている競技を通じて自国や他国の同じ競技選手と仲良くなっても、オリンピックか他の大会でライバル同士になるやないか。敵同士やないか、なに仲良くなってんねん!自分以外の選手がライバルである競技の世界に馴れ合いなんか不要じゃ!敵同士、仲良くせずに潰し合う精神でいかんとアカンわ!試合が終わった後とか、プライベートの場とかで、ライバルと一緒に笑顔のツーショットやら集合写真撮るなバカたれ!それをインスタとかSNSに載せるなバカたれ!

 

勝利をたぐり寄せるとは…。

中学の一年の頃だったか、クラスの教室に常備されてあった本の中に、長谷部誠さんの「心を整える」という本があった。長谷部誠さんと言えば、元日本代表のサッカー選手で有名であり、俺が中一の当時は、まだ日本代表の選手としてバリバリに活躍していた。だが、教室にあったこの本を読んで俺は「この人とは住んでる世界が違うな」と思った。そして悪く言えば、噴飯ものであった。



うーん、意識高い系やな。

 細かい内容を忘れたので、目次からツッコませていただくが、何が「マイナス発言は自分を後退させる」じゃ!何が「整理整頓は心の掃除」じゃ!苦しいことに真っ向から立ち向かう?やかましいわ! 他にもこのような意識高い系な文言がズラーっと並んでいる。もうね、読みながら突っ込んでいた記憶があるけど、今見ても長谷部さんって俺とは合わんなとしか思わん…。

 マイナス発言したってええやないか!人によっては俺みたいにマイナス発言を繰り返して、気分を落ち着かせたり満足したりする人もおるんじゃ!無理やり絞り出したかのようにポジティブ発言するよりは、息をするかのようにネガティブ発言ばっか言ってたほうが気が楽じゃ!整理整頓?片付けができない俺には耳が痛い話じゃ!整理整頓できなくてもできる人は出来るんじゃ!物に囲まれていたほうが落ち着く人だって居るんじゃ!

 そして何が「苦しいことに真っ向から立ち向かう」だ!苦しいことや難しいことから逃げたり、迂回して避けることも人生の歩み方やろ!問題や障害を”乗り越える”って表現が嫌いやねん!出来るだけ乗り越えるよう努力したくないんじゃ!正攻法で行くよりズルして進めたいんじゃ俺は。「逃げるが勝ち」という言葉があるように、逃げて誤魔化したり、迂回して先に進んでもええやないか!

 こんだけ文章書いたけど、オチが思いつかなかったのでこの辺で。

 (※長谷部誠さんの著書である「心を整える」を貶していますが、決して誹謗中傷目的ではなく、あくまで個人の感想です。本気にするのではなく笑い飛ばしてください。)