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プレゼンテーションの教科書 #7 まとめに失敗すると全体が失敗になる!プレゼンテーションの4条件


4つのポイント

  1. ポイント1:内容は簡潔に、ポイントを絞って話す。
    効率と効果性を考えて話すことが大切。

  2. ポイント2 話す相手が誰なのかをよく見て話す。
    相手に合った内容を考慮して話すことが大切。

  3. ポイント3 情報を絞り込む。
    解決のポイントが理解しやすくなっていることが大切。

  4. ポイント4 情報をビジュアル化
    言葉だけではなく、視覚的な角度からも理解を深めることが大切。

説明の工夫


(1)帰納法(結論先行型)

 結論をまず話してから、ポイントを補足していく方法です。「目的がわかりやすく上その後の展開される事柄について理解しやすいのが特徴です。

例:
工作機械の新型発表会の場合には、「従来より加工精度が1桁向上した」

「時間の調整がしやすい」進行の時間が変わってしまい、結論がいえなくなってしまうことが避けられる利点があります。

(2)演繹法

 まず全体を説明してから、最後に結論を出していく方法です。聴き手にとってもあまり抵抗感がなく受け入れやすいという長所がある反面で、インパクトや意外性が薄くなるといった点があります。

(3)論旨の組み立て

漢詩型構成(起承転結)
起…問題の指摘
承…その問題に起因する現状
転…その現状をどう考えるべきか
結…こうすれば結果はこうなる

三段型構成
序論…問題提起から問題解決の必要性までの段階を簡潔にまとめる。
本論…問題解決の具体的な手段・方策を、明確に記述する。
結論…実施前と後の効果予測や改善メリットを示す。

プレゼンテーションとコミュニケーション


 営業は言葉の勝負"とも言われていますが、それはコミュニケーション能力の有無が成果を左右するということを指します。プレゼンテーションもコミュニケーションの一つでありますから。いかに相手に伝え、理解を得るかが勝負です。また、プレゼンテーションは、原則として別の側面も持っています。それは「人間性×内容×対応力」です。

効果的コミュニケーション法


<表現の原則>

(1)感じよく

  1. 好かれなければ、聴いてもらえない

  2. 熱意、誠実、謙虚、友好的、肯定的

  3. 自分を知ってもらう

  4. 名前を呼ぶ

(2)わかりやすく

  1. 具体的に(数字・データ・証言・証拠・例話・エピソード)

  2. テーマの示し方

  3. 対比、比較によるイメージ化

  4. 共通語

  5. 視覚化の効果

(3)簡潔で印象的に

  1. センテンスは短く(ムダを省く)

  2. 見せる、触らせる、食べさせる

  3. 構成をしっかり(切り出しの工夫、メリハリで変化、テンポ、間をいかす等)

  4. 聴き手の情緒に働きかける

  5. 臨場感を出す

  6. 核心を突いた一言

まとめの大切さ


 途中でいくらいい話をしてもまとめに失敗すると、プレゼンテーション全体をダメにしてしまうことになりかねません。目的はプレゼンターが伝えたいと考えていた重要なポイントを、はたして聴き手が正しくおぼえてくれているかということをチェックすることです。「有終の美を飾りましょう」

質疑応答


 プレゼンテーションにおいて、プログラムをいかに詳細に組み立てても、聴き手にとって全く質問がないということはあり得えません。聴き手の人数に関係なく、質問はでてくるものです。

(1)質疑応答集の作成

 あらかじめ質問を予想して、その対策を立てておき、答え方を整理しておきます。ときには、思いもよらない質問が飛び出すこともあるが、慌てず対処できるように、万全な準備をしておきましょう。質問には、比較的答えやすいものと、できれば触れたくない話題とがあります。頭から避けると相手に不信感を抱かれかねません。想定される質問事項をなるべく多く抽出し、その一つ一つについて相手が十分納得できる説明を準備し工夫しておくべきです。

(2)発問

 質問が出そうな重要な箇所は、プレゼンテーター自身が発問する形で、聴き手に問いかけ、自ら答えるという方法も、聴き手を引き込み、誘い込む手段として有効なテクニックの―つです。

全員に対する問いかけ

  1. 全員を巻き込み、全員に考えてもらい、参加意識を高める

  2. 特定の人に対する問いかけ

  3. 積極的に参加を促し、意図的に特定の人の考えを全員に知らせる

  4. 順番に行う問いかけ

  5. 複数の人に順番に回答してもらい、相手を抵抗なく、引き込むようにする

(3)答えの返し方(応酬)

オウム返し法
 聴き手を説得する手段として、一旦相手の話を肯定してから、こちらの言いたいことを突っ込んで話します。

イエス・バット法
 聴き手の言い分にいきなり反論せず、「はい、確かにそのとおりですが、しかし・・・」と、一旦肯定してから反論すようにしましょう。人間はいきなり否定されると、ムキになりやすいものです。

例話法
 実例を示しながら答える方法で、最も説得力があります。これは、テーマに関する経験豊富なプレゼンターほど質問内容に対しての実例を示しやすいのが特徴です。

資料活用法
 資料を活用しながら答える方法で、正確で説得力があります。

話題転換法
 質問に対してそのまま答える術がない場合、話題を変えながら自分のペースに巻き込む方法です。この方法の使用はなるべく避けたいところです。話題転換を察した聴き手に不信感を与える結果になりかねません。

(4)聴き手への対応

  1. 即答型対応…話し手がその場で即答する方法

  2. ブーメラン型対応…質問者に回答を見出させる方法

  3. 代返型対応…質問者以外の聴き手に回答してもらう方法

  4. 無回答型対応…企業機密など、立場上その場で回答できないときの対応

  5. 後回し型対応…その場で回答しないで保留し、個人的に後で回答する対応

(5)聴き手への対応

一歩前に出て、「Look - Smile - Talk」

  1. 質問中は、アイコンタクト

  2. 質問を自分の言葉で言い直す

  3. 答える時は、アイコンタクトで聴衆に目を向ける

  4. 質問は途中で遮らない

  5. 答えは出来るだけ短く

  6. 質疑応答は元気良く

  7. 質問者との対話形式を避ける


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