第3話 最低限のスタッフ人数を割り出す
ここが一番肝要です。
あなたの想定しているゲームは、1回につき何人の規模で実施する予定ですか?人が集まるかどうか分からないのはさておき、まずは理想の人数を考えてみましょう。
GMの必要数から見えてくること
ここで、まず、GMについて説明しておきます。GM(ゲームマスター)とは、LARPゲームにおいてルールの裁定やシナリオを進行するための役割を持つ人間です。運営側としてPCたちを導き、時にNPCに指示を出したりもします。
ちなみに実際にやってみて実感することとしては、TRPGではGM1人で卓のプレイヤー全員に対応できるため、いわゆる「シナリオ進行上でプレイヤーの手綱を取る」ことがしやすいですが、LARPの場合はGM1人だけでは対応できないことも多い(=NPCという他者の存在がある)ために、対プレイヤーへの手綱は若干取りにくくなります。そしてこれは、プレイヤー数が増えれば増えるほど難しく、経験が問われることになるでしょう。
そうなると、参加者は多くとも8~10名前後に(自信が無いなら最初はより少なめに)絞った方が、お互いに良いと思います。
GMは最初は、プレイヤー5名につき1名と考えた方が良いと思います。すると、プレイヤーが8~10名前後ならば、GMは大体2名いた方が安全です。これは、プレイヤーたちが一か所だけで何かを宣言して行為を開始するとは限らず、複数個所に分かれて行う可能性が非常に高いためです。
レイムーンLARPの実例:
初のLARPゲームを行うこともあり、上記の理由からプレイヤー数は最高でも10名前後を想定することにしました。GMは2名としますが、スタッフも少ない(当時3名のみ)ので、シーンによって柔軟に対応しています。
例:NPCがその場に二人必要だが、スタッフは二人しかいないため、1人がNPCとGMを兼任する
これで、スタッフはまず2名必要です。ここからは規模とプレイスタイルに寄りますが、さらに何名必要か考える必要があります。
プレイスタイルについて考えてみよう
プレイスタイルについて:
プレイスタイルについては、今の所2種類あると考えています。
【劇場型】
その部屋区画一帯をそのまま舞台とし、小道具も設置物も動かさず、全て一か所で完結するスタイルです。欧米諸国のLARPは広い土地、部屋、野外スペースが取れるため、この方式を利用している所が大半のようです。シーンが区切られずずっとゲームの中に居られるため没入感が高く、設置物を動かさなくても良いため、空間の演出を作りこんでいくことができますが、狭い日本では若干ハードルの高いスタイルです。
【シーン型】
公共施設などを借り、セパレートできるもので区切って、シーンごとに物語を進めていくプレイスタイルです。レイムーンLARPで主に取り入れています。こちらは公共施設など狭い場所も有効に使え、大きく移動して変わる場面なども有効に演出していくことができます。ただし頻繁に設置物を動かすことになるため、その場面の演出クオリティは劇場型より若干落ちます。シーンを区切ることにより没入感が損なわれると感じる人も居ますが、逆に一息付いて休憩もできるので、一長一短です。
もし、シーン型でプレイヤーが8~10名程度の規模ならば、さらにNPCや裏方大道具を担当できるスタッフが1~2名いると心強いでしょう。劇場型の場合は設置物を動かさなくて良い分、それより少なくても良いかもしれません。
レイムーンLARPの実例:
私たちは立ち上げ当初、スタッフ3名で挑みました。プレイスタイルはシーン型で、おおまかにGM、NPC兼ルーリングマスター、NPC兼裏方大道具といった役割分担をしています。
NPCを導入するなら、この方法
ただし、NPCに関してはプレイヤー人数に応じて増やしたい場合もあると思います。特に敵NPCはあまりに少なすぎるとプレイヤーに袋叩きにされてしまいます。一番手っ取り早い方法としては、
・LARPに興味ある友人にNPCのみ参加で手伝ってもらう
・サークル会員(=プレイヤー)にNPCを頼む
の2つの方法があります。一番やりやすい方法を模索してみましょう。
これで、ざっくりとスタッフの人数、対するプレイヤーの人数が予測できてきたのではと思います。
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