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新しい役割への挑戦と働き方のトライアンドエラー

こんにちは。SmartHRで採用の担当をしている日永と申します。個人のアカウントでnoteを書くのは3回目で、3回とも「6月29日」に投稿しています(!)1回目と2回目はまったく意識しておらず、たまたまだったのですが、3回目の今回は6月29日に出すことを意識して書いてみました😌

これまでは、採用活動のレポーティング、採用組織などについて書いてきましたが、今回は個人の働き方について書きます。働き方について、私が何か特別なことをしている訳ではないのですが、このタイミングでこのテーマについて書こうと思ったきっかけが3つあります。

・2022年10月から2023年4月までの7ヶ月間の長期休業を経験したことと
・2023年5月から7時間の時短勤務で復職したこと
・2023年7月からは採用責任者という、新しい役割につく予定であること

復職して2ヶ月が経とうとしている今、やってよかったこと・反省して改善していることなどをまとめていこうと思います。本記事は、以下の様な状況の方などなどに読んでいただけたらと思います!

・出産、育児、介護などで休業の予定があったり、休業から復職された方
・新しい環境や役割への挑戦を予定していたり、いま挑戦されている方
・上記の様な方が身近にいらっしゃる方

経緯

私は転職を4回経験しており、2019年11月にSmartHRに中途採用の担当者として入社をし、2020年4月からはチーフ、2022年1月からはマネージャーを担当していました。その後、2022年10月から2023年5月までの7ヶ月間、休業をいただいていました。

2023年5月から復職することが決まり、2023年4月末に、復職に向けて上長であるVPoHRの薮田さんとの面談の機会がありました。その中で、薮田さんの2023年末のVPoHR退任のお話と、2023年7月からは私に採用責任者を任せたいというお話もいただき、お休み中ということで事の重大さを正確に認識できず二つ返事でお受けしたのがはじまりです。

📝ご退任のお話については、薮田さんのnoteにて詳細をご覧ください!
2024年にVPoHR(人事責任者)のバトンを渡します

お休みをいただいた分、会社の皆さんに恩返しをしたいという気持ちもあり前向きに捉えていましたが、復職日が近づいてくるにつれて、求められていることを満たせるのか?や、私の様な休業明けの人間が新しい役割につくことに、周囲の皆さんは懸念はないだろうか?などなど、不安が募ってきました。

そこで、どういった点が、なぜ不安なのかをまず書き出し、それを解消するために何ができるか?を考えてみました。

改めて、なぜ働くかについて考える

不安を洗い出した結果、なぜこのタイミングで復職するのか?(私の場合、制度上はもう少し休業を続けることが可能でした)や、最初からチャレンジングな環境に身を置くことをなぜ受け入れたのか?について、自分に納得してもらう手順をあまり踏めていなかったことに気づきました。

休業前と休業後では、自分の働く環境も異なりますし、さらに私の場合は7月から役割も変わります。このタイミングできちんと時間をかけて、なぜ自分は働くのか?を言葉にしてみようと思い立ちました。
そこで、こちらの書籍を利用して、キャリア・アンカーを見つけることにトライしてみました📖
キャリア・アンカー―自分のほんとうの価値を発見しよう

「キャリア・アンカー」とは、MITのエドガー・H.シャイン教授(組織心理学者)が提唱しているキャリア形成の概念です。キャリアにおけるアンカー(錨=不動点)を指しています。
個人が自らのキャリアを形成する際に最も大切で、他に譲ることのできない価値観や欲求のこと、また、周囲が変化しても、自己の内面で不動なもののことをいいます。

- 中略 -

8種類のカテゴリーは、
1.専門・職能別・・・自分の技能・専門性が高まり、活用できること、
2.全般管理・・・組織の中で、責任のある役割を担うこと、
3.自立・独立・・・仕事を自分のやり方で仕切っていくこと、
4.保障・安定・・・会社の雇用保障などの経済的な安定のこと、
5.独創性・・・クリエイティブに新しいことを生み出す、自身が会社や事業を起こす機会、
6.奉仕・社会貢献・・・社会に貢献したり、奉仕したりすること、
7.純粋な挑戦・・・解決困難な問題に挑むこと、
8.ライフスタイル・・・個人的な欲求と家族・仕事とのバランスを調整することとなります。

出典:https://www.hrpro.co.jp/glossary_detail.php?id=45

私のキャリアのはじまりを作ってくださった、就活時代の採用担当の方にお願いして、オンラインで3時間ほどインタビューをしていただきました。自己診断とインタビューを経た結果、自分のキャリアアンカーは「純粋な挑戦」であるという結論に至りました。過去の仕事での転機を振り返っても、「挑戦」、「熱量があがる体験」、の様な言葉が繰り返しでてきており、とても納得感がありました。

この手順を踏むことができたことは2ヶ月経った今でも良かったなと思えるもので、「もう少し休めば...」「休み明けで分からないことがいっぱいある...」など、今の働き方に悩んだり、どうしようもない言い訳をしたくなっても、「自分が選んだんだしな!挑戦するぞ!」といくらか前向きに捉えることができています。また、社内の共有ドキュメントにも本件をまとめており、復職後、新しい役割に向けてはじめて一緒に働く方には自己紹介としてお渡ししています

仕事の手綱をしっかり自分でにぎる

さて、ついに仕事の初日がやってきました。2023年5月1日は大型連休の間というタイミングもあり、勤務している方も少なく、Slackの流れも落ち着いた日だったことを覚えています。ここからは復職後の仕事の進め方について書いていきます。

何か新しい役割を担う際、まだその役割定義自体が曖昧だったり、引き継ぎ元が明確にいなかったりして、複数の人とお話をしながら複合的に形づくっていく必要のある仕事も存在すると思います。そんな時、誰かからの引き継ぎや共有を待っていては、なかなか物事が前に進まないので、いかに自分で推進していくかが重要だと思います

また、特に復職後の場合、自分で自分の仕事のコントロールができない = 待ちの状態にあると、十分に準備ができていないまま周囲の人によってどんどん物事が進んでいってついていけなくなったり、情報量が過多でパンク寸前になってしまったりすることもあるかもしれません。

ということで、新しい役割に挑戦するからこそ、さらには休業明けだからこそ、自分の仕事の手綱をしっかりにぎることが重要だと考え、まず復職後の2日間で以下の手順を踏みました。

1.直近1ヶ月の自分に求められているものの仮説をたてる
「2023年7月〜12月までの採用の組織体制を考えて欲しい」という期待値を復職面談の際にうかがっていたので、期日までのステップをスケジュールにおこしました。

▲実際に上司の薮田さんとすり合わせを行った内容(組織検討のスケジュール)

また、自分の状況の変化・働き方に関する制限があれば、それを伝えられるようにまとめておくことをおすすめします。なんとなく希望するイメージが頭の中にあっても、いざ口頭で相手に伝えようとすると、「まあ〜、何とか働けると思います…!」という感じでうまく言葉にできなかったりするので(私の場合)、ポイントを事前に言語化しておくとお相手にも伝わりやすいと思います。

▲実際に上司の薮田さんとすり合わせを行った内容(働き方)

2.1をもとに、上司とすり合わせる
復職2日目に、上記まとめを元に上司の薮田さんとすり合わせを行いました。私への期待値として、組織体制の検討以外にも、採用関連データの整備など他タスクのお話もあがったのですが、先に組織体制検討の1ヶ月間のタイムラインをひいていたため、両方やるのは難しい、であれば組織体制の検討の方が優先度が高いので、そちらに集中しよう!という話がスムーズにできました。

3.上司との定期的なすり合わせの機会は持ちつつ、基本的には自分で進める
仕事の大枠がすり合ったら、実際の進行に移ります。2までのすり合わせが最初にできていて、その後は定期的に(私の場合は週に1回)進捗報告や相談をしながらズレが無いかを上司とすり合わせできる場さえあれば、基本的な進行は自分でオーナーをもつことを意識した方が働きやすいと思います。

自分がひいたタイムラインに沿って進行できるように、自分で関係者を巻き込んで進める(会議・アジェンダ設定など)ことで、「まだ休業明けなので会議は詰め込まない様にしよう」「この日は早くあがろう」など自分の状況に合わせて働く濃度や優先順位を調整することも可能です。仕事とともに、働き方の手綱もにぎりやすい環境をつくることができています。
※こちらのタイミングで進行する分、例えば会議参加者には準備不要で臨んでもらえるように設計する、などの気遣いと準備は必要です

▲アジェンダを作成してMTG前に関係者に周知する様にしています。関係者の多い会議は、会議の2日前にアジェンダを周知し、他の方からもトピックスを収集 & 当日話すべき内容を事前に交通整理しておきます

「自分には空白期間がある」と何度も唱える

1ヶ月間の過ごし方のすり合わせもできたところで、設定した会議でのヒアリングや過去文書などから現状を把握することに努めていきました。具体的には、2名いる採用のマネージャーを中心に、また、採用チームのメンバーとは全員と30分の面談を、さらには、人事組織の改革に関わっていただいているCEO室の方からもお話をうかがう時間を設けました。

ここで私が良くなかったな、と反省しているのは、ひとつひとつの意見への向き合い方です。例えば、とあるテーマについてAさんから話をきいただけで、「完全に理解した」と思い込んでしまい、それを元に走り出そうとしてしまったことがありました。実際には、BさんやCさんに話を伺うと、他の側面もでてきて、自分が何も分かっていないことに気づきます。

休業中のことや、自分がつく新しい役割のそれまでのことについては、伝聞で情報を得ることが多いと思います。しかし、たくさんの方が関わって成り立っている組織の数ヶ月間を、一人の人から30分間話を聞いただけで完全に理解することは不可能です。水面からは見えなくても、水面下で誰かが苦労して何かを仕込んでいる最中かもしれませんし、濁っている様に見える水も実は生態系にとっては好都合な環境かもしれません。(なぜか急に水に例えてしまいました🐟)「自分には空白期間がある」ということを、ことあるごとに唱え、謙虚に、慎重に周囲の方のお話に耳を傾けるべきである、と反省しました。

逆に言えば、いくらヒアリングをしても何かを完全に理解することは難しいので、インプットに時間をかけすぎず、データをみる、3人くらいからヒアリングをする、それをもとに一旦の解決策を講じてみる、その後にどうだったか?振り返りと改善を繰り返す、と、サイクルをまわせれば良いと思います。

気分転換のきっかけを複数もっておく

ここで、復職してからの1日のスケジュールをご紹介します。私の場合、物理的に仕事ができない時間があるため、実際に働いている時間は絞り(現在は7.5時間)、その分集中するようにしています。仕事が立て込む場合は、自由時間を削って、夜に仕事を再開することもあります。

▲出社しない・する日それぞれのスケジュールです。ちなみに、出社は現在、週に1日程度です

基本的には楽しく過ごせていますが、この生活をつづけて1.5ヶ月ほど経過した地点で、「疲れたな〜!」と思うことが増えてきました。それに気づいてから、より意識して気分転換のきっかけをつくるようにしています。

一緒に仕事をしたい人と仕事をする機会を自分からつくる
ありがたいことに、私にはチーム内外に、尊敬していて、一緒に働きたいと思う方が複数いらっしゃいます。そういった方々との仕事の機会を自分からつくって、もっと頑張るぞ!と自分に喝を入れたり、ちょっとした雑談の機会をいれて張り詰め無い様にリラックスしたりと、バランスをとりにいくように心がけています。

一人の時間をつくる
スケジュールをみていただくと分かりやすいのですが、仕事以外の時間で一人になれるのは21:30以降から就寝前までの自由時間のみです。お風呂も寝るときも家族と一緒です。日中、静かに一人になりたいときもあるので、平日のお昼休み中にごはんを食べた後15分間くらい、音楽を聞きながら目をつむってリラックスするようにしています。お気に入りのプレイリストはApple Musicのモダン・マッサージです。少しの時間でも寝れます。

家庭・仕事 以外の場所で定期的に気分転換する
私は、パーソナルトレーニングとマシンピラティスにそれぞれ週1回通っています。仕事や家庭のことから離れ、自分の体の動きに集中できるのでとても良い時間になっています。(私は大の運動嫌いで、学生時代は走れないし泳げないので持久走も水泳もただウォーキングしている様な人間でした。それでもトレーニングは5ヶ月間続いています。やればできる!)

▲仕事スペースです。ここに座るとテンションが上がるように、愛☆まどんなさんと、てらおかなつみさんの絵を飾っています

さいごに

社内外の方から、休業明けでも新しい挑戦の機会があることについて、ポジティブな声をいただくことが多くありました。この機会には責任も伴っているので、私がこれから少しずつ信頼を重ねて役割を果たすことを通して、SmartHRには休業明けでも新しい役割で活躍することを期待される環境があることを伝えられたらなと考えています。

ちなみに、まだ採用責任者という新しい役割のミッションは絶賛言語化中です。まだ何も始まってもいない・成果をだしていない中で、この記事を書くことに少し抵抗がありましたが、また期間をおいて振り返ってみたいと思います✋

最後までお読みいただきありがとうございました。次回は、もう少し仕事の内容についても書きたいと思います!


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