何かにすがりたくなるとき
12月を師走とはよく言ったもので。まさに全力疾走の毎日が続いています。
忙殺されそうな日々の中で、心の支えにしているものがあります。
それはしいたけ占い。
え、占い?と思われるかもしれません。
今の私にとって、メンタル維持に絶大な効果を発揮してくれています。
6ヶ月ごとに発表される「○○年上半期/下半期」のしいたけ占いはチェックしている人も多いかもしれません。
私は、それに加えて毎週月曜にLINEで配信される「今週の運勢」が好きです。
例えば、「今週は頑張りどころ。今まで頑張ってきたことの成果が少しずつ表れてくるから、今週は甘えを許さずに頑張ってみて。」と書かれている。
そうすると、家に帰ってきて「あー疲れた!このままソファで寝落ちしたい。」と思っても、ぐっとこらえて「今週は甘えないんだ…!明日のためにちゃんとシャワー浴びて布団で寝るぞ」という意思が生まれるんです。(結構ちょろい)
占いが当たっているかどうかよりも、その週の自分の行動指針が得られるという点で、しいたけ占いを活用しています。
人は、苦しい状況にあるときに、何かにすがりたくなる。何かに救いを求めようとする。
そんなとき自分にとって心の支えになるものを知っていると、けっこう救われるんじゃないかなと思います。
その対象はなんだっていいと思う。
尊敬する人の言葉であったり、好きなアーティストの音楽であったり。自分の気分を上げてくれるコスメや美味しいもの、なんていうのもいいですね。
そう考えるようになってから、世界中で宗教が信仰されている理由がちょっとだけわかったような気がしています。
心の拠り所というか、なにか大きな存在にすがりたくなるときが、人生には必ずあるような気がして。
ふと、父とのやりとりを思い出しました。
私が中学生か高校生の頃かな、イスラム教には断食のような厳しい戒律があると知って、「どうしてそんな厳しいきまりを守れるんだろうね」とつぶやいたときのこと。
「中東のように気候が厳しくて、生きていくだけでも大変な国では、それだけ厳しい戒律が必要なのかもしれんね。みんなで守ることでより結束するというのもありそう。」
そのときの父の答えが、当時の私にはよくわからなくて。釈然としないまま「ふーん」と答えた記憶があります。
納得するに至らなかったからこそ、ずっと心のどこかに引っかかっていたやりとりでした。
今なら、少しわかる気がする。
苦しい状況だからこそ、「戒律を守る」ための行為に、「厳しい戒律を守っている」というその自負に、自分自身が救われるのかもしれない。
世の中には、人が持つ弱さ、何かにすがりたくなる瞬間を悪用する人たちがいる。そんな悪い人たちの思惑を判断できなくて、その世界に誘われてしまう人もいる。
後戻りができないほど強力な手段に頼ってしまう人も。
共感するわけではないけれど、少し、理解できるような気もするんです。
心が弱ってしまう瞬間は、誰にでも訪れうるものだと思うから。
最近は、自分の感情の起伏と向き合う作業を日常に取り入れることで、少しずつトレーニングを積んでいる日々です。
ある先輩のおすすめで取り入れた、日報を書く作業がけっこういいかんじ。
自分を救ってくれるもの、気分を持ち直してくれるものを知っておくと、ちょっぴり生きやすくなるような気がします。
残りわずかの2019年も、最後まで全うしたいですね。