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哺乳瓶

キッチンの便利グッズは24年ものの哺乳瓶だ。

娘が赤ちゃんの頃から現在まで使用し続けている。もちろん最初は本来の用途、娘への授乳に使っていたが、乳離れしてからは軽量カップがわりに使っている。

我が家の場合、日本から英国へ、そして日本へと国間の移動も2回しているにもかかわらず、その道中も今も持ち続けているものこそが、本当に必要なものなのだ、という感覚がある。

多くは感傷的な理由により、必要でもないかもしれないけれど30年近く持ち続けているものもあって、それでも最近はだいぶ、

「まっ、いっか」

感覚が多くなり、だいぶ捨てている。

両サイドの国用の変圧器を所持し、そのまま使うという事もしてきた。特に最初に英国へ行った頃にはなぜかかなりの家電を日本から持って行ったので、変圧器がいくつもあったものだ。

それは、日本に帰ってくる予定があっての英国渡航ではなかったので、置いていくものという選択肢はなかったからだ。捨てるか持っていくか。結婚祝いでいただいた日本製ブラウン管テレビとビデオまで持って行って、娘の日本の子供番組ビデオ専用にしていて、なんと又それも持って帰ってきて、数年前ようやく日本で面倒くさい処理をして捨てたところだ。

今この家にはイギリス→日本の大容量変圧器が一台あるが、もはや使っていない。恐らく最後に使ったのは、数年前に娘が一時帰国していた際、ヘアアイロンを使っていた時だと思う。

実は日本へ帰国ちょっと前に、立派なイギリスブランドのミキサーセットを誕生日プレゼントとしてもらったのだが、流しの奥で静かに眠ったままだ。

そういえば、今使っているアイロンも長期愛用品だ。恐ろしくシンプルなアイロンなのだけれど、なんとこれ、最初に夫が日本へ来たときに購入したもの。かれこれ27年ものということになるか?と書きながらびっくりしているが、これも英国へ持っていって使っていて、又持って帰ってきて今も使っているツワモノだ。アイロン台もセットでね。

フェイククリスマスツリーも同じだ。当初日本で一人暮らしの夫が購入し、日本の雪国で使用していたものがあり、行って帰ってきたチームだ。基本クリスマスは英国だったので、日本では生木を買っても世話できないので、一応何もないのもさみしいからと今も使っている。

こうして哺乳瓶からちょっと考えてみたら、まだ長期にわたり持ち続けているものがあるものだ、と感心した。

哺乳瓶は小さいし軽いし、なにより思い出もあるうえに、メモリが10ずつで200mlが測れるとあって、それはそれは便利なのである。しかも頑丈だし、これからも使い続けるのである。

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