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11月20日は毛皮の日

いい(11)ファー(20)の語呂合わせです。

……

ファーが20っていうのはどういう了見なのでしょう。

と疑問に思ったので調べてみたところ、フ(2)ァー(ワ(輪(0)))という事だそうです。日本語の表現の広さは素晴らしいですね。

さてこの毛皮の日。毛皮の需要促進のための記念日なのだとか。

毛皮製品って突然言われて、すぐにぱっと手元に持ち出せるでしょうか。この辺りは普段のファッション事情によりけりかもしれませんが……少なくともわたしの手元にはありませんでした。値段だとか、肌触りだとか、何かと制約が多い類の製品ですからね。でも暖かさは一級品ですし、本格的な冬の到来が待たれるこの季節にはほしいところですね。

せっかくの毛皮の日なので、お財布事情と相談して毛皮製品を購入するといいでしょう。

さて、毛皮と言われて思い出すお話があります。

昔の国語の教科書で見た宮沢賢治の童話、「なめとこ山の熊」。

主人公の小十郎は熊を撃って生計を立てる猟師で、不器用な彼の生き様が描かれています。

このお話を初めて読んだ時、不思議なお話だと思いました。現代的ではないというか、妙にスピリチュアルな側面があるというか、通常とは異なる価値観の中にある世界に、強く引き込まれた覚えがあります。

熊を殺す稼業として完全に熊と敵対する立場にありながら、人よりも熊の方に感情を傾け、熊もまた小十郎を悪しからず思う……

人間界における情や打算とはまるで異質な自然界の価値観が独特です。

登場する熊が人語を解するため、ややファンタジー寄り……というより、神話っぽい荘厳さがあります。作中の熊も、神の一種だと捉えるといろいろと納得出来る部分がありそうです。

この童話、オススメです。

そういうわけで、明日は毛皮の日。毛皮を着ましょう。

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