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漫画紹介「異世界のトイレで大をする」

※再掲載記事です。

ジャンル:異世界モノ、全3巻

出版社は秋田書店、「ヤングチャンピオン烈コミックス」連載中です。作者は「するめいか」や「うわばきっず」などの漫画の他、「自分がツインテールのかわいい女の子だと思い込んで今日の出来事を4コマにする」のネット連載や「てーきゅう」の原作を担当していたルーツ先生です。

狂気系のギャグ漫画に定評がある作者様の、明らかに奇をてらった異世界モノですが、これがなかなか面白いのです。決して下ネタ好きを認めるわけではありませんが、こればっかりはタイトルから想起させられる偏見を無視して読んでみて欲しい芸術作品です。

・魅力その1、異世界転移系の主人公

主人公のヨータローは日本から異世界に迷い込んだ一般人です。ちょっと前の流行で異世界転生系の主人公がよく現れましたが、出自は同系統です。敢えて違いを挙げるとすると、剣や魔法が猛威を振るう世界観において主人公が完全に一般人である事くらいでしょうか。

ですがこの主人公、普通とはかけ離れていて魅力満載です。トイレが大好きであるという大きな(深読みしないで下さい)特徴があるからです。

フェチズムという意味合いではありません。単純に嗜好の問題です。眠るのが好きな人もいれば食べるのが好きな人もいて、その中に出すのが好きな人もいるというだけの話でしょう。

ヨータローはトイレへの拘りが強いがためにその方面の知識に強いため、それによって活躍します。現実の知識を異世界に持ち込んで活躍する……王道ですね。それでいてギャグなのが面白いわけです。

・魅力その2、異世界モノの魅力も存分に

前述した通りこの漫画は王道タイプの主人公が活躍しているわけですが、やはりイロモノではあります。けれどそんな印象を振り払う程度にはファンタジックな世界観で、単純に冒険活劇としての楽しみ方も出来るのです。魔獣やスライムといったモンスターや、エルフやドラゴン、蘇りの葉などファンタジーには欠かせない魅力的な要素がたくさん詰まっています。トイレに目を瞑れば「魔法陣グルグル」並みのファンタジー漫画です。目を瞑ったら魅力も半減ですが。

・魅力その3、ギャグ

言わずもがなです。でもこれだけは要素として外せません。

総評

タイトルで損しているだけで、すごく面白い漫画です。多少下ネタもありますが、そこまで酷くはありませんので、むしろ上品です。コーヒーでも嗜みながらスタバで読めるくらいには上品です。これを読んだので、明日もわたしは頑張れます。

私的好感度93/100、オススメ度90/100

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