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感想「ワンパンマン リメイク版146話」

先週木曜日、リメイク版「ワンパンマン」の146話が修正されました。

146話の更新そのものは去年の3月くらいだったのですが、おそらく前回行われた140~143話の大幅修正に合わせて、矛盾が生じた先の展開のやり直しといったところなのでしょう。

前回の修正点のおさらいのため、当時の感想記事を添付します。

以下、修正版146話のネタバレ注意!

・三剣士と傭兵部隊の話

今回の話は、アトミック侍の三人の弟子と、ナリンキ氏が雇った傭兵部隊達の話でした。前回の修正分で、アマイマスクに殺害されるはずだった傭兵部隊達が生き残った事によって先々の展開に矛盾が生じたため、ここで変更という事なのでしょう。

・一芝居

ヒーローとして、傭兵部隊達は救助対象という事なので、三剣士は彼らを地上に送り届けなければなりません。そこで傭兵部隊達を洗脳されたままだと偽り、彼らに捕まったという事にして一芝居打ち、戦闘を避けようという魂胆でした。結局それは失敗に終わったのですが……

三剣士、演技へたくそで笑います。

ブシドリルはまだしも、オカマイタチとイアイアンがとんだ大根で面白いです。普段絶対見せないであろう情けない表情が適当な感じがして好きです。

・応戦する傭兵部隊

さて、ナリンキ氏の私設兵として意気揚々と登場して、次の回であっという間に捕まって、泣きながら命乞いをしていたという情けない印象ばかりが目立つ傭兵部隊ですが、意外な活躍を見せます。

彼らが着ているパワードスーツが、序盤でサイタマと遭遇したスキンヘッドの武装集団「桃源団」の着ていたものと同等品なら、この程度の活躍は納得といえば納得です。

そういえば彼ら、謎の怪人「G5」に捕まって洗脳されてしまっていますが、彼に捕まらなければ撤退できたと語っていました。なるほど彼らが弱いのではなく、G5が強かったという事ですね。

そのG5を三剣士の師匠、アトミック侍が応戦し、深手を負わせたというのはなかなか面白い因果関係だと思います。

・傭兵部隊の掘り下げ

ただの救出対象ではなくきちんと戦闘ができる分、傭兵達にも扱いづらいところがあります。三剣士達ヒーローとは異なるシビアな環境に身を置いていたために、反りが合わない部分があるようです。

曲がりなりにも救出対象に攻撃されたり上から目線のアドバイスを受けたりして、三剣士との間に軋轢が生まれます。

けれども特段彼らが悪だというわけでも、嫌な人物だというわけではありません。もちろん涙を流して命乞いをした後で格好つけられてもという気もしますし、身の丈に合わない言動が鼻につく部分もありますが、それだけです。

イアイアンを攻撃した事に関してはきちんと謝罪していますし、上から目線のアドバイスも彼らなりに生き残るために味方に与えた助言なので、そこを責めるのは筋違いです。

ただし味方を信用しない立ち回りというのは、後々痛い目を見そうです。今回で三剣士と離脱してしまっている傭兵達がどうなるか、先行き不安です。

ちなみに三剣士の中で、ブシドリルとオカマイタチが傭兵達の言動に露骨なイラつきを見せている中、イアイアンが冷静だったのが印象的でした。これに関しては前回の修正において、アマイマスクとの絡みが増えた際にも同じ事を感じました。三人の中ではリーダー格として扱われる事の多いイアイアンは、冷静で落ち着いているという性格がよく分かります。

・VS魔ロン毛

ここは修正前とほぼ同じですね。

違うのは三剣士達が傭兵達を慮って後退を封じられている点と、傭兵達とのやり取りと対照的に、ヒーローとしての絆が強調されている点くらいでしょう。

決着の行方はまだ示唆されていませんが、修正前と同じ展開になるのならば、順当に勝ちを収める事になるのでしょう。

総評

今回は総じて、三剣士と傭兵部隊の掘り下げでした。

ヒーロー達の中でもモブキャラに近い扱いの三剣士と、原作ではそもそも存在すらしておらず、修正前には死亡しておりほとんど出番が無かった傭兵達の掘り下げというのは、控えめに言って箸休め回です。

戦闘描写はより派手になりましたが、物語に大きな影響はほぼほぼ無く、見逃しても仔細の無い回でしょう。ですがキャラクターの魅力をより深く感じるためには、読んで損はない回と言えましょう。

気になるのは傭兵達のその後と、三剣士達が対峙する予定だったエビル天然水の扱い。この辺りを矛盾無く収めていくには、割と膨大な修正が必要な気がします。難しい話になりそうです。

修正版146話の満足度:53/100

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