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感想「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 喪180」

夏バテしている場合ではありません。わたモテの更新日です。

語りたい事がたくさんあるので、早速語っていきます。

以下、最新話のネタバレ注意!

喪180 モテないしのむ

お盆明けの更新なので、ページ数は少なめです。

が、

が、

が、

今回、滅茶苦茶良かったです!!!!!

このわたモテという漫画、初期と現在で大きく話のコンセプトが変わっていますが、基本的に話の種類としては三つ。

勢いと下ネタで究極的にゴリ押してくるギャグ回。

緩急をつけるかのような箸休め回。

そして切なさや涙を誘う感動回。

今回は後者二つの複合型でした。普段のギャグ回でもお腹を抱えるほどに面白い話があるのに、こういう純文学的な話もすごく良いのがこの漫画の良いところです。魅力が多くてずるいです。最高。

では、冒頭からちょっとずつ語って行きます。

・勉強するもこっち

勉強していたもこっちが「休憩するか」と言って始まるのが今回の話。

もこっち、最近よく勉強してますよね。休憩しているところから始まるんじゃなくて、「休憩するか」で始まるのがミソ。勉強している状態がデフォルトという状態なのが見て取れます。受験生とはいえ、夏休み中にそんなに頑張っている姿を見るのは、漫画のキャラクターながら頭が下がります。もこっちが結構怠け者なイメージが強いのは多分ポールダンス回(喪97)が原因でしょうが……そんな印象を完全に払拭するほどに、勉強している格好が板についてきた気がします。

同じくらい、休憩で一息ついている姿も板についていますが。

部屋着のもこっちを見ると落ち着きます。外行きの服装が段々とオシャレになっているもこっちですが、部屋着はずっと同じだからですかね。

・まとめサイトを観るもこっち

ネット好きなもこっちはネットサーフィン大好きですね。

どうでもいいですがもこっちが見てるまとめサイト、パナーがニコ先生っぽい猫ですね。デフォルメされたこの猫? 可愛いです。

さて、危ない漫画家ネタは放っておくとして……

もこっちが一つの動画に目をつけたようです。

下品なコーラの飲み方。

調べてみたところ、これは実際にあるネタらしいですね。ニコ先生、相変わらずネットからネタ拾ってくるのが上手いです。

そしてこのコーラの飲み方、確かに下品なのですが……

思わずやってみたくなるような、すごい引力があります。業務用氷なんて勝った事もありませんが、つい買いたくなります。この飲み方には市販のコーラに氷を入れるだけではない、何かがあります。

そしてこういうのに興味を示すもこっち……良いですね!

もこっちのこういう変に挑戦的なところ、大好きです。「飲みてぇ!」のコマの顔、なんか好きです。

・シチュエーションの話

なるほど、このコーラの飲み方の不思議な引力の原因は、それだったんですね。

「クーラーついた家で飲んだらただの氷入りコーラ」は核心を突いています。暑い夏に外で飲むから良いわけですね。

で、例えばの話。

トロピカルな飲み物を飲むもこっちが想像した理想は、それに見合ったゴージャス感溢れるシチュエーションというわけです。ここで男を侍らかせるのではなく、友達……しかももこっち的にセクハラしたい枠三名を並べるのが最高にもこっち。

ゆうちゃんは言うまでもなく終身名誉レギュラーとして、加藤さん、そして美穂を思い浮かべる辺り、合宿編でのもこっちの彼女への印象の強さが窺えるというものです。登場して日が浅い美穂ですが、合宿でのもこっちとの絡みが多く、わたしとしても今後が気になるキャラになりました。クラスこそ違えど、ネモや加藤さんとは異なるタイプのリア充キャラとして、唯一無二の活躍をしてくれそうです。

あと妄想のこの三人、それぞれ並べられただけではなく何となく役割が察せられそうなのも面白いところ。

加藤さんはもこっちを扇いでいます。これは加藤さんがもこっちを過大評価している……つまり「仰いでいる」の暗示でしょうか? それは穿ちすぎにしても、もこっちの深層心理的には加藤さんからは与えられている……つまり奉仕されているという認識が強いのかもしれません。

合宿編ラストにて同じ目線で話し合ったのももうだいぶ前ですか。加藤さんと再会する二学期が楽しみです。

次に美保。彼女は大きなボールを持って佇んでいます。もこっちとしては美保の事を、遊び相手として認識しているのでしょうか。いや、遊んでくれる相手というのが正しいかもしれません。美保ともこっちとの絡みを見ていると、体格差やコミュニケーション能力のギャップから、まるで姉妹のように見えてしまうのでそう感じてしまうのでしょう。

最後にゆうちゃん。興味深いのが彼女、もこっちと同じ飲み物を飲んでいるという事。18巻のオマケでもゆうちゃんはもこっちに一人呼び出されてお風呂に入っていますし、友達が増えた今でももこっちにとってゆうちゃんとは、他の友人とは一風異なる扱いなのかもしれませんね。

……と思ったら。飲み物持ってるの、美保ですねこれ。

深読みしようと思ったのですが。失敗してしまいました。慣れない事はするものではありませんね。

最後に一つ。

もこっち水着ダセエな!

なんならグラサンもダセエな!

もこっちっぽくて好きです。

さて、長くなりましたが例えばの話二つ目。

トロピカルな飲み物を自室で飲んで「おいしさ半減」と語るもこっち。

なるほどこうして絵面にするとよく分かります。この理論には何のツッコミもありません。わたしもその通りだと思います。

でも比較対象おかしくない……?

「ジメっとした感じ」で同時に出てくるゆりときーちゃんに笑います。

ゆりはまあ……なんとなく分かります。

きーちゃんがジメっとしていると感じるのは、完全にもこっち主観なせいでしょう。

っていうかきーちゃん、普通にこうして出てくるだけで滅茶苦茶怖くて笑えます。ただ座って本を読んでるだけなのに、なんでこんなに怖いんでしょうか。なんかこころなしか背も高くなっているような気がしますし……下手すると今、もこっちより身長高いんじゃないでしょうか。次登場した時にもこっちよりも背が高かったら。笑いをこらえる自信がありません。本当に、濃いキャラですよね。

何気にもこっち、親しい相手にほど悪いイメージを押し付けますよね。それがもこっちの距離の詰め方だと思うと、この二人の登場も微笑ましいものです。

さてもこっち、下品コーラを飲むための最高のシチュエーションを考え始めます。こういうちょっと凝り性なとこ、見ていてすごく嬉しくなります。

・夕方のもこっち

外に出て汗まみれになりながらも勉強するもこっち。本当に真面目です。で、もこっちの前に登場したのは弟の智貴でした。

さすがは夏休み。二木さん回といい、休みの日は家族である弟の登場回数が跳ね上がりますね。不愛想ながらももこっちの呼び出しにきちんと応じる智貴、正直滅茶苦茶好きです。この姉弟の距離感、絶妙に「仲良し感」が出ててエモーショナルの極みです。

しかし智貴、こんな夏休みの夕方まで部活とは……本当にサッカー漬けの生活してますね。さすがはキャラクター紹介でサッカー体型とか言われるだけあります。

さて、氷とコーラを買ってもこっち達が向かった先は……

・最高のシチュエーション

神社でした。

この場所、「わたモテ」では今まで来た事が無いのではないでしょうか。ここに来て新規の場所が登場するとは、千葉もなかなか侮れませんね。

わたモテではありませんが、「ライト姉妹」では神社が登場しましたっけ。7が一人になるために行ったあの場所も今回登場した神社と同じく長い階段の上にありましたが、しかし鳥居は階段の下ではなく上だったので、また別の場所という事になるのでしょう。舞台が同じだけに、同じモデルの場所が登場するとファン的にちょっと美味しいのですが。

さて神社境内の、おそらく本殿の裏。木漏れ日が差し込む木の横長ベンチに二人隣り合って座って、下品コーラを飲みます。雰囲気というか、もこっちのセンスが良くて、思わず感心した一ページでした。

・コーラを飲むもこっち

めっちゃ下品……

でもすごく美味しそうです。ストローから垂れる汚いはずの涎も、もこっちの幸せそうな表情のせいでどこか綺麗に見えます。雰囲気ってすごい。

さて智貴も飲みます。おごってもらう約束でしたもんね。ちゃっかりストロー貰ってくる辺りが智貴らしいです。涎が垂れ落ちるストローを使わずに済んで良かったですね。

氷袋を掴んでストローを吸う智貴、どこか可愛いです。普段澄ましている彼も、この時ばかりは子どものようです。

その姿に、もこっちもご満悦。いつになく嬉しそうな顔で智貴の反応を喜ぶもこっちはやっぱりエンターテイナーですね。こういう企画を思いつく姉が、わたしも欲しかったです。

日が暮れて、ミンミンゼミに混じってヒグラシが鳴きます。二人して無言でセミの声を聞いていると、もこっちがふととある情景を思い浮かべます。

幼い頃の記憶……ではありません。自分が子どもに戻ったと錯覚したような、一種の懐郷の念でしょう。それこそが、もこっちにとっての最高のシチュエーションだったというわけです。

・「妄想と一致したわ」

……

…………

……………………

なんか……浄化されそう。

なんでしょう。文章にするとなんてことない終わり方なんですけれど……すごく心にきます。もう少しわたしが感傷的だったら、涙を零していたかもしれません。こういう雰囲気を絵で表現する威力の高さは、まさにわたモテならではといった風でした。

総評

現実の季節と合致しているためか、すごく良い回でした。

キャラ人気の高いクラスメイトや友人こそ直接出てこなかったものの、とにかく雰囲気とシチュエーションが最高で、ここ最近の回の中でも頭一つ抜けて良いエピソードでした。

わたモテ、今最高に熱いです。読み始めるならまさにこの回から読むのが良いでしょう。ガンガンオンラインのアプリで読めますので、ぜひとも読んでみて下さい。

喪180の満足度:100/100

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