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「過去」になっちゃった!わたしの『本気の趣味』

以前、友人の『本気の趣味』について、noteに投稿したことがありました。

この投稿の後半にも、チラッと書きましたが
「そういえば、わたしも『本気の趣味』に夢中になっていた時期があったなぁ!」と思い出し、懐かしい気持ちになりました。

わたしが本気の趣味として頑張っていたのは、水泳です。

泳げるようになったのは社会人になってからのことでした。
フィットネスクラブで、筋トレとランニングばかりしているわたしに
スイミングのコーチから
「どうしてプールには来ないんですか?」と質問されて
「泳げないからです。水着も持っていませんし」
と答えると
「僕が泳げるようにしてみせますから、初級クラスに参加してください」
と言われ
「何を持って行けばいいんですか?」
「ゴーグルとスイムキャップと水着と…」
という超初心者の状態からのスタートでした。

子ども時代には、小学校で水泳の授業がありましたが
わたしの母は
「我が家は皆、文科系の人間だから運動をする必要はない」
という風変わりな考えの持ち主でした。

そのため、体育は見学することが多く
更には、中学校と高校にプールが無く
わたしは全く泳げないまま社会人になりました。
周りには泳がない人も多かったので、気にもしなかったのですが
そのスイムコーチが爽やかなイケメンだったので
「ちょっと教わってみようかな~」
という軽い衝動的な気持ちでスタートしました。

初めてプールに行って
けのびをした時に
「貴女の水中姿勢は驚くほど綺麗だから、絶対に泳げるようになりますよ」
と褒められて
わたくし、人の太鼓で簡単に踊る性質の持ち主なものですから
その日からルンルンで、一生懸命練習しました。

初めてクロールで25m泳ぎ切ったときにはとても嬉しくなりました。

ちょうど真夏だったので
小さな水泳大会が地域のあちこちで開催されていて
わたしは25mクロールの種目なら泳げる!と、さっそく水泳大会にエントリーしました。
スイムコーチに事後報告で
「来月、他のフィットネスクラブ主催の水泳大会に出ることにしました」
と言ったら、大慌てで飛び込みを教えてくれました。

大会当日は、飛び込みというよりも
頭から落ちた、みたいな感じでしたが
そのまま25m泳ぎ、とてもユックリ泳いだので
ゴールした時には会場の皆に拍手してもらいました。
「ヨーイドンで泳ぐのって、気持ちいいな!!」
「もっと泳ぎたいな!!」
と、強く感じました。


それから14年間、仕事と家庭と水泳と筋トレに明け暮れた毎日。
疑いようもなく『本気の趣味』でした。

大人の部活みたいな感じで
夜、仕事帰りのメンバーが集まって、21時からコーチの指導でスイム練習会。
ひたすら、メニューをこなす!
休日にはレッスンに行く。
水泳選手の講習会にも参加する。
当然、自主練も欠かさない。
水泳のために筋トレする。
いろんなものを犠牲にして時間を作っていました。
水着もゴーグルも好きなものを沢山買って楽しんでいました。

大人になるまで、全く泳げなかったわたしが
沖縄の遠泳大会にエントリーするようになり
あの麗しい海で初めて泳いだ日には
地球と一体化しているかのような錯覚に陥り感激しました。
「うっとりするような海の美しさを、この視点で堪能できるのか!」
「水泳にトライして良かった!」
と、水泳の神様に心から感謝の祈りを捧げました。


今になって思い返してみると
水泳という神様からの贈り物は
水中で見る景色も素晴らしいけれど
もっと貴重だと思うのは、人との関りにあったと思います。

自分が本気になって取り組むことによって
『本気の人』との出逢いは加速してどんどん増えていきました。
仲間と出逢うことによって起きる化学反応は
わたしの想像を遥かに超えて
予想もしていなかった光景を見せてくれました。

一人でコツコツと積み上げている間は、自分の能力が天井になるけれど
誰かと一緒に取り組むことによって、青天井になる。
それぞれのレベルで、わたしに与えられる小さなチャレンジに取り組むのは楽しかったのを覚えています。


その後、婦人科系の病気をしたことをキッカケに
冷たいプールの水に長時間浸ることをやめたので
しばらく泳いでいませんが
また再開したいという気持ちはあります!

水泳って、他のことでは得られない快感があるんですよね~
水の中は音がほとんどなく
常に自分の身体にまとわりつく水の流れは
不要な考えを浄化させてくれます。

陸地ではありえないことですが
頭と足を同じ高さにして
頭の方向に向かって移動する。
これには、水中ならではの得も言われぬ感覚があります。

あの頃
「地球滅亡の日に、あなたが最後にしたいことはなんですか?」
という問いには
「泳ぎたい」
と即答していました。


熱をこめて取り組んだことも、全ては「過去」のものになってしまいました。

今のわたしは、何に夢中になれるんだろう?
これからどんなふうに自分の趣味をデザインしていくんだろう。

そんな風に、考えていたら
フワ~~~っと
浮かんできた景色がひとつありました。
「ああ、そうか!」
と、ひとり呟いてしまいました。

あったわ。
やってみたいこと。

その話はまた別のお話なので、またこんどお伝えします。 ^^








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