最近読んで感動した本3冊~2023年12月~
生きていればいろいろありますよね。
最近面倒だなあ・・・と思っていることがあり、愚痴にならない程度に、弁護士の友人に状況を説明したら、
「あなたはまるで、●●の排水溝みたいな扱いね。こんなケースはそうないわよ。」
この時期、大掃除などをやっているので「排水溝」というキーワードには敏感に反応。えっ?ゴミ箱でもなく排水溝?きれいにしておかないとあの匂いのする排水溝?
こんな時期の私が最近読んで感動した本についての感想をお届けします。
1.トヨトミの世襲
Amazon.co.jp: トヨトミの世襲 : 梶山 三郎: 本
こちらは、その前にトヨトミの野望、トヨトミの逆襲という本があって、その完結編としての位置づけです。
タイトルはトヨトミですが日本を代表する自動車産業を想像させるフィクションです。
何に感動したかというと・・・
人ってこんなに利己的で、自分の生存のためになりふり構わない。気に入らなければ容赦なく粛清し、実力が自分の存在を脅かすと思えば平気で引きずりおろす。その過程が生々しく書かれていて、世間知らずの私でも、これは人の本能なんだと言うことがよくわかった。その過程で真実が語られずでっち上げでも世論を誘導できれば、そちらが主流派になる。
水戸黄門のような勧善懲悪は実際には起こりえないから、あんなに人気があったんだ・・・
社内政治・権力闘争という言葉は知っていましたが、これって本当にお時間の無駄ですよね。
自分は苦手だからかもしれませんが、そんな時間は、何か前向きなことに使えたらいいなと思います。
2.ハゲタカ
Amazon.co.jp: 新装版 ハゲタカ(上) (講談社文庫) : 真山 仁: 本
ハゲタカファンドとかいう言葉で、「ハゲタカ」というイメージは最悪でしたよね・・お金の亡者。お金のことしか考えない・・・
私も大きく誤解していました。
この本で見えてくることは、実際に事業を営んでいる人自体はともかく、家族や取り巻きが会社を私物化し、赤字を垂れ流していても、銀行を懐柔し借金だけが焼け太りした状況。それを指摘されたら、銀行の責任。どこまで人のせいやねん。大阪の言葉で言えばそんな気分です。
まともなことをしようとしても、様々な思惑がうごめいて、進められない。進まない現状も、悪者が「ハゲタカ」だと決めたら、全部「ハゲタカ」のせい。世の中って、そうなんだと言うことが改めて分かった一冊です。
責任をとる人は生き残れない、責任をうまく逃げる世渡り上手が成功できる。そう教えて下さった先輩がいましたが、そうだろうけれど、でも、どうにかならないかしら?と思う今日この頃です。
3.家事か地獄か
Amazon.co.jp: 家事か地獄か 最期まですっくと生き抜く唯一の選択 : 稲垣えみ子: 本
これは実はまだ読み切れていないのですが、衝撃でした。新聞社でそれこそ出世した人が50歳で生活に対する考え方を変え、持たない暮らしをすることで、家事のわずらわしさから解放されたというすごい体験をベースとした本です。
これは直感的にはわかっていました。持ち物を全部覚えていられなくなって、「こんなもの持ってたんだ・・」というお宝発見の連続。その記憶力低下を自覚したことをきっかけで、物を減らし始めました。
管理を手放せば時間は増えます。
しかし、冷蔵庫を手放し、ガス会社との契約もなく、この時代に銭湯を使う。ここまで徹底できる人はマイノリティです。尊敬します。
そもそも、家事は特に女性の自己効力感を下げるもの。やってもやっても際限がありません。お料理を一汁一菜にする。これも取り入れたい習慣です。
自分は本が大好きです。本棚に並ぶ本を見れば、その時の気分が分かります。
ひっどいめにあったら、理由が知りたいなあ・・だからトヨトミやハゲタカ。そんなこんなの収集作業で家事がおろそかになって、散らかっている状態で年末を迎えているから、家事か地獄か。
そのうち、AMAZONが利用者がぽちったものからその人の気分状態を判定できるようになったりして。