「僕の走れるスピードで、一時も休むことなく走り抜いた」

 ミスターヴォルティス・岩尾憲。移籍に際してのコメントがとても良かった。似たようなのをなんかで読んだなと、ずっと思い出せなかったけどやっと見つけた。

 絶えず自分の「素質」に限界を感じながらも、ずっと努力を続けてきたからこそできた実績に、ささやかなプライドを持っているというのが健全な大人の典型的な姿ではないかと私は思っています。――西林克彦『あなたの勉強法はどこがいけないのか?』

 能力とか環境とか全部ひっくるめて、生まれ持ったものに埋めがたい差があることをいろんな場面で嫌というほど知らされてきた。卑屈になったり諦観したり、時に尊大になったりした。
 でも、「他人と比べてどれくらいの位置にいるか」という、偏差値的な基準に依拠して生きるのは不毛だし不健全ですね。ゆっくりでも自分の歩幅で進んで、そこから見える景色の変化を感じ取っていきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?