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letmehear20
冬晴れ2020
ここは2階なのに 電線のない空が見える
今の私の小さな広い世界
あのころのあの場所にはつながらないけど
どこかにいる君には見える
鳥が鳴けば ベランダへ出て
借景の椿の満開を眺め
誰かがバルコニーでタバコを吸う
フィルムのように 流れていく
ここは街中なのに 足音は 廊下だけで響く
今の私の小さな小さなお城
歩くのが好きだったころには戻れないけど
万の一つ コメントならできる
会場に入ると SEが流れた
機材が配置された舞台を眺め
スマートフォンの電源をそっと切り
ささやかな 爆発に落ちる
もう ずっと昔の話
怖くないものが 怖かったころのこと
青色は 同じはずでも
濃淡 距離 明るさは変わった
傍らの棚で 君の画像は笑っている
どこかにいる 君は 今もいる
あのころのあの場所にはつながらないけど
どこかにいる君にも見える
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2020年度に創作した詩
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有島緋ナとして、初めて有料で公開した詩のマガジンです。 作者である私がラジオ配信で朗読したものございますので、あらかじめご了承くださいませ…
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