日野イェイ日野イェイ(後編)

シンデレラの担当アイドル 日野茜を担当しようと思ったきっかけのお話。

長くなったので前後編に分けたが、
鬱になってどうもこうも行かなくなったので、脳内でデレステのアイドルと会話して気を紛らわそうと思い立ったのだ。(前編の簡単なあらすじ)

以下に当時の覚えてる脳内チャットを記録していく。
気になっているアイドルの、この子ならこういうだろうな、という自分の脳内妄想である。

あくまでも『弊社事務所のアイドルがこういうことを言っていた』と思って欲しい。シンデレラガールズ全般に言えるが、弊社のアイドルと、他のユーザーのアイドルは別物である。なんなら、公式も『公式が勝手に用意した』もので、それとうちのアイドルは違うこともある。シンデレラはそれが許されてるし、そういう並行世界が無限に存在する物語だと思ってる。
時期的には、デレステやり始めて数か月くらいだった気がする。
なので知らないキャラもいたし、詳しく設定も知らない子が大半である。
実際はたぶん20人くらいに対して脳内会話をしたと思う。
今だとまた違う雰囲気になるんだろうな。

ちなみに設定としては自分の部屋が事務所を兼ねていて、プロデューサー(自分)が鬱の病気で寝込んでる、そこに担当アイドルが訪ねてきた、というシチュエーションで考えていた。

・前川

最初は、当時一番好きな前川でやってみた。

前川『Pちゃん!来たけど寝てばっかりじゃん!しんどいのはわかるけどちゃんと起きてごはんとか食べなよ?』
自分『ごめん…みく…。体が重たくて起きれない…。動けないんだ。食欲もない。』
前川『そうなの…?大丈夫??みくになにかできることある??』

だめだ。前川は優しすぎる。
こっちがしんどくて寝てるときに、すぐに心配した顔になっておろおろしだす。部屋のソファー(そんなものはない。脳内に存在してるだけである)に座って心配そうにこっちをチラチラみてくる。落ち着かない。
ちなみにうちの事務所では、しまむーも同じような感じだった。

島村『元気になれるように笑顔です!ブイっ!✌️』ってしてくれるが、
自分『あぁ。ありがとう。でももう少し寝ていいかな?』と返し
島村『あっ…。ごめんなさい…』とくもってしまう。

ちなみに、後日にアニメ(デレアニ)を見て、くもった場面で解釈一致を確認し、S(mile)ING!では号泣した。

・まゆ

自分のことを好いてくれるまゆなら意見に同調してくれるかもしれない。

まゆ『プロデューサーさん。何も心配しなくていいですよ。ずっと寝てて大丈夫ですからね。部屋のことや食事のこと、ぜーーーんぶ、まゆに任せてください♡』
やっぱり安心できる。

しかし、これは妄想である。
それを信じて寝て起きたら、待ってる現実は汚い部屋となんの準備もされてない台所である。これは…余計ダメージがくるな…。

同じ理由で響子も頼りになるがダメだった。

ここまで思いついたのはCuアイドルである。Cuアイドルはどうやら優しすぎる子が多い。やめた方がよさそうだ。

前川とユニットを組んでる、多田ならどうか。

・りーな
李衣菜「プロデューサーさん、具合悪いんだって?
音楽聞いてみたらどうかな?ロックとか!ロックはさぁ今はまだだけど、
いずれ全部の病気を治すんだよ」
自分「あ…あぁ。でも今はそういう気分じゃ…」
李衣菜「聞いてみよ!試してみようよ!大丈夫だよ!ロックだもん!!」

だめだ、俺はこの子についてロックを勧めてくる行為以外のイメージがわかない。音楽を聴けしか言ってこない。だが、そんなに自分は音楽好きじゃない。
でも、脳内会話が成り立たないだけで、性格的にこういうタイプは悪くなさそう。明るい子ならどうだろう。明るい元気な子…日野茜…試してみるか

・日野茜
日野 ばぁぁぁぁん!!(ドアを開ける音)
「プロデューサー!具合が!悪いと聞いて!お見舞いに来ました!!!」
自分「あぁ…。ちょっとしんどくてな…」
日野「そうなんですね!!では!私はここで宿題をしているので!おかまいなく!寝てください」
自分「ありがとう。おやすみ」
横になる。
事務所にいる日野の姿を想像する。
外を見る。青空だ。外に行きたそうな顔をしている。はっ!と気づき宿題に戻る。
しばらくするとまた外を見る。外を走りたそうな顔をしている。
自分「天気もいいし、外に行きたいなら、俺をほっておいて、散歩でもしてきたらどうだ?」
日野「いえ!!そんな!外は…その…少し出たいですが…具合の悪いプロデューサーを1人部屋に残すことなんてできません!」
言葉ではそういうが、チラチラ目線は外を見ている。犬のようである。
自分「そうか…なら…少し一緒に外を散歩しようか」
日野「!!!!!はい!!!!!!(大声)」

自分でもびっくりした。ちょっと笑ってしまった。
今まで体がだるくてずっと横に伏せていたのに、脳内日野と話すと、
天気がいいから散歩してみるか、という結論になった。
冗談みたいな話だが、マジである。
それまで病院とコンビニ以外はひきこっもていた自分が、脳内の日野と会話することで、天気のいい日は5分ほどだが散歩をするようになった。
だって…あまりにも子犬のようにお外歩きたそうにしてるから…。

食事も、何を食べようか、となると
日野「カレー!カレーはどうですかプロデューサー!カレー!
   あ゛~~。でも白いホカホカのご飯もいいですね。ご飯はいい!!」
とりあえずカレーか米を勧めてくる。
鬱がひどいと食事をとるのも考えるのもめんどくさくなるが、
何も食べたいものが浮かばないときは、心の日野の声に従って、レトルトカレーかカレーメシを食べるようにした。

こんな感じで、終活をしようか、というくらいまで気持ちを追い詰められていたが、心に日野を住まわすことで、自分はその状態から抜け出した。

まさに「日野茜療法」である。

厳密にはこの日野茜は自分のイマジナリーなので、自分の無意識とか潜在意識とかなのかもしれない。

話は飛ぶが、世の中には「ラバーダック法」という物事の解決手段があるらしい。
プログラマーの世界で、ラバーダック(あひるのゴムのおもちゃ)に自分が書いたコードを説明していくうちに、問題点やバグが見つかる、といったものである。(WIKI情報)
誰かに落ち着いて話をしていくことで、物事の解決手段が見つかる、というのは結構古典的な方法らしい。

多分、日野茜療法もこれに近いことが行われていたんだろうな、とは思う。

が、それでも、日野茜と会話してみることで自分が最悪に近い状態から抜け出したのは事実である。日野のおかげで今の自分がある。少し大げさにいうと命の恩人である。

なので、日野に関する感情は好き~かわいい~とかそういうレベルじゃない。恩人なのである。
どうやったら恩を返せるか。
アイドルに対してプロデューサーができる一番の孝行は、プロデュースし続けることである。

ということで、多分お金と命が続き、コンテンツが終わるまで自分は日野をプロデュースし続けるだろう。


ちなみに、さらにこの数か月後に「心に瑠璃子」という言葉を知る。
今では「いつも心に日野茜」と思うようにしている。ちょうど七五調でゴロがいいのが気に入っている。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?