農業体験　てらぼら農園(岐阜県恵那市)

こんにちは。
先日、4日間の農業体験をしてまいりました。
とても新鮮で豊かな時間を過ごせたので、文章にしてみます。

四日間という時間はとても短く感じられながらも、一瞬一瞬はとても長く感じられて、山の中での体験は格別でした。ごはんを食べること、寝ることがいつもよりもとても幸せに感じられました。

今回お世話になった農家さんは「てらぼら農園」さんは岐阜県恵那市串原で標高670ⅿの山に囲まれた集落で農家をされていらっしゃっています。
ご夫婦で経営をされていて、3年前にこちらの土地で農業を始められたそうです。30代で農家として働かれているのは、この集落では桝本さんご夫婦だけ。そんな山奥の集落で、自然の循環に沿って生きていらっしゃいます。

集落の中える田んぼです。山に囲まれているのが分かりますでしょうか。
僕が行く前日の夜に降った雪がの残っていました。

50年も昔は田んぼに水を張って、スケートリンクをつくり村のみんなでスケートをしたそうです。串原に住む方はご高齢の方が多いです。みなさん気さくに話しかけてくださり、面白い方ばかりでした。名古屋の空襲があった際はこの恵那の山中からも、爆発が見えたと言っていました。

お泊りしたお家です。
古民家をDIYでリフォームしてあって、
中はとてもおしゃれで居心地のいい空間になっているんです。びっくりしました。

とてもきれいで落ち着ける、素敵な空間です！！
ここまでリフォームすることができるのはすごいです。

ご飯を食べたり、お茶を飲んだり、お話ししたり、子どもとたち遊んだり、本を読んだり、思い返すととても豊かで贅沢な時間だったなってしみじみ思います。

本がたくさんあります。この本棚には興奮しました。こんなところでゆっくりと時間を過ごせたのなら最高です。宮崎駿監督の『折り返し点』があり、ずっと読みたかったので、嬉しかったです。

長男の麦君がたくさんの本を読むので、偉人の本やかいけつゾロリなど学校の図書館よりは楽しめそうなくらいの本がありました。小学三年生の彼が本を読むときの目はまっすぐで、本当に好きなんだなと尊敬しました。

僕は結構褒められるために、本を読んでいた記憶があります。。

猫のレノンちゃん。猫とわかりきっているのに、
「猫の…」と続けたくなるくらい、なんだか犬っぽい。とってもかわいいでしょう。

山を案内していただいているときに、レノンちゃんは後ろからずーとついてきてくれました。僕らの顔を見ながら、距離感をしっかり保っている感じ。
すごく人懐っこくて、甘えてきてくれます。
この家のネズミ捕りはレノンちゃんがしてくれるそうで、鼠や鳥、ときには兎をとってくるそうです。人も猫も力づよく生きる力があるなと感じます。
自然の中で生きるために必要なこと、自然がそうさせることなのか。

一日目は昼過ぎについたので実際の作業は二日目から。
今回は冬という時期もあり、収穫などの農作業はできませんでしたが、これから紹介する仕事の一つ一つが印象に残っていて、楽しかったです。

二日目は、畑の日当たりをよくするために木の伐採をしました。

木を切ったものを軽トラックに載せて運搬する。
この作業を何度も繰り返し行いました。伐採した木はどんど焼きの際に燃やすために括り付けたり、薪にしたりします。

手前の三本の木を伐りました。
思っていたよりも大変でした。

切って、積んで、運ぶまで30分ほどかかりましたが、何度も往復したりするとほとんど一日がかりの作業になります。慣れない作業は結構体力を使いました。とてもよく眠れました。

こちらがどんど焼きの会場。
正月飾りなどを燃やして、集落の皆さんで豚汁を一緒に食べるそうです。
とっても楽しそう。

三日目は薪割りです。
人生初の薪割りでした。ずっとあこがれだったので、とてもうれしかったです。

降って外れた斧が膝に当たってしまうと粉砕骨折をしてしまう危険があるので、しっかりと足を広げ、膝を曲げ、腰を下ろして斧を振ります。そうすればもし木に当たらなくても斧が地面に刺さるだけなので、けがをする可能性は低くなります。

慣れればしっかりと木に当てることができるそうなのですが、最初のうちは安全に薪割りをするためにしっかりと姿勢を作ってから斧を振ります。

きれいに二つに割れたときは、とても気持ちがいいです。
カーンという音が山の中に響き渡り爽快です。

ゴルフの打ちっ放しみたいなそんな楽しさがあって、疲れてきても何度も薪を割りました。景色もきれいで最高の時間でした。

今回薪割りをしたのは、軽トラ二台分くらい。
一台分で約一か月、薪ストーブで使うことができるそうです。

お昼ご飯のキーマカレー。
ごはんがどれも最高においしかったです。

キチンと体動かして食べるご飯は本当に最高です。
全部おいしかった。

天然記念物のニホンカモシカにも会えました。
人里にずーといます。親子づれで普通に道を歩いています。

人間は自分たちに何もできないってことをよくわかっています。
ここにも法律に守られている特権階級の生き物が存在します。
カモシカの目はなんだかアホっぽくて面白いです。
畑の野菜を食べるそうなので、農業的に見れば普通に獣害です。
うまく共存して生きていかなくてはいけないです。

四日目はしょうがの選別と土落とし。
金時ショウガという香り高い品種を栽培していらっしゃいます。

お野菜やお米の栽培だけでなく、加工品も作っていらっしゃいます。
しょうがはしょうがエキスにして販売しています。
香りが高くてとてもおいしいんだそうです！
僕もお土産にいただきました！

本当に四日間毎日が楽しくてあっという間でした。
子どもたちともたくさん遊ぶことができて、すごくうれしかったですし、山の中での時間は普段の町での生活では味わえない、すてきな時間と空気が充満していて、本当に別の世界に行ってきたような思い出になっています。

また伺いたいと思います。
書ききれていないことばかりなので、また追記したい思います。
ありがとうございました。