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障がい者支援者側へのメンタルサポートの必要性 ~障がい者支援者によくある課題から~

「障がい者のきょうだいとして」思うところを記事にしています。
前回の記事で、
「障がい者支援者」によくある課題
として、

1)自分の家族(障がい者)を十分に助けられていないという罪悪感
2)障がい者へ理解のない社会や人への怒り
が原動力であるケースがあり、それは課題なのだ、ということを書きました。

どうしてこういった感情が根底にあるとどうなってしまうか、というと
・本人がやがて病んでしまうよってことと、周りからのサポートを得られにくなることと、
・「正義」を振り回して、結果、誰もついていけない、近寄れない

という状態に、知らず知らずのうちになってしまってしまうよ、ということなのです。

これは、私が実際にそうだったからこそよくわかるのですが、

障がい者を支援したいと思う人は、人生で身近に障がい者がいた、障がい者じゃなくても、社会的にサポートがないと生きられない人たちに人生で出会い、なんらかの形でそこに貢献できないかと、

何かしらの「ストーリー」がなければ、その分野に関わっていないのではないかと思うのです。(もちろん、必ずしも「当事者」ではなくとも、何かしらきっかけがあるはず)

その体験ストーリーが、自分の感情も客観視していて、現在は冷静に語れる、自分をオープンにできるところまで、浄化されていればいいのですが、なかなかどうして、この分野に関わってきた方の「ストーリー」というのは、本人がうまく言語化できなかったり、重い話になりがちで、自分ですら受け止められていなかったり、世間の人はわかってくれない、と思い込んでいたり、(まぁ、重たい話は、実際、敬遠されたりしますね)というケースが多いんではないかと思っています。

私の場合は、妹が10歳ごろの時に、統合失調症の最初の症状みたいなものが現れ、魂が抜けたように放心状態になりました。当然、学校も行かなくなり、ご飯も食べさせないと食べれない、気がつくと、部屋の隅で涙をスゥーと流している、そんな状態になりました。

当時15歳だった私は、悲しみと、それまで天真爛漫だった彼女を失ってしまったような寂寥感と、何か片腕たる相棒を失ったのは、私が不甲斐ないからだ、と思う自分を責める思い(=罪悪感)を、うまく言葉にできず、

30歳前後まで、「崖から妹の手を離してしまって妹が崖から落ちてしまう」という映画さながらのシーンの夢をみては、怖くなって目がさめる、ということが、続きました。

私は今35歳ですが、今はこの夢を全くみません。この夢をみなくなったのは、この体験に、本当の意味で向き合い、自分の悲しさにも、苦しさにも、寂しさにも、すべての感情を癒しきった時でした。

それまでは、「障がい者が家族にいる」という出来事の「被害者」でした。

感情を癒しきった今、「障がい者が家族にいる」ということがあったからこそ、今の私がある。ということを噛み締めていますし、だからこそ伝えらることがあるし、社会を変えられる。という力になっていると確信します。

私が人生を通して創り出したいのは、「障がい者だとしても」チャンスが平等にあり、それも個性の一つであり、生き方の多様性として受け入れられる社会創りです。

話を戻すと、障がい者との関わりや何かしらのきっかけを持ち、障がい者支援に関わっている人たちの人生ストーリーにこそ、本来、社会が行き届いていない課題解決につながるヒントが隠されていると思っているのですが、

複数の「障がい者支援」に携わる方々に出会って思うことは、

彼らが「障がい者を家族に持つかどうか」は別としても、多くの場合、「身近に障がい者がいた」ということをきっかけで支援側に回っているのだとしたら、

そういった支援者側の人たちこそ、メンタルケアが必要だし、そういった方が抱えてきた過去の出来事に紐づいた感情や思い込みの枠を外してあげる取り組みが必要だと思っているのです。

なぜなら、それがないと、「偽善者」で終わってしまう人もいるから。

本当の意味で、過去の体験から自由に解き放たれて、「それでも私は、障がい者支援をしたいのだ」という未来を宣言できるようになれる人を創りたいと思うのです

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☆障がい者を家族、もしくは身近に持つ方へ☆
障がい者が身近にいたことでの苦労や、社会への想いなど、ぜひ、あなたの人生の体験したことをお聞かせください。
https://www.facebook.com/himi1001
こちらより、「noteを読みました」と添えて、メッセージ頂けたら嬉しいです♩

障がい者に人生で一度も会わない人もいると思います。
あなたの体験を聞いて知って、「そんな想いを抱えている人もいるんだ」ということを、もっともっと知ってもらえるような社会創りをしたいと思っています。



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