見出し画像

片麻痺患者の歩行自立判断のためのパフォーマンステスト

タイトル
初発の脳血管疾患後片麻痺を対象とした歩行自立判断のためのパフォーマンステストのカットオフ値

著者名
北地雄一、原辰成、佐藤優史、重國宏次、清藤恭貴、古川広明、原島宏明

雑誌名
理学療法学

公開年月日
2011年

研究の問いや目的

本研究の目的は、初発の脳血管疾患後片麻痺患者を対象とし、歩行自立を判断するための各種パフォーマンステストのカットオフ値を特定することです。

研究や実験の方法と結果

方法
対象は回復期リハビリテーション病棟に入院していた初発の脳血管疾患後片麻痺患者41名(男性33名、女性8名、平均年齢62.7歳)。調査項目にはTimed Up and Go test(TUG)、麻痺側下肢荷重率、Functional Balance Scale(FBS)などが含まれました。これらの評価指標に基づいて歩行自立を判断するカットオフ値を検討しました。

結果
TUGの快適速度条件(TUGcom)では21.6秒、最大速度条件(TUGmax)では15.6秒、麻痺側下肢荷重率は0.70、FBSは45.5点が歩行自立のためのカットオフ値として特定されました。

研究や実験の結果から得られる影響

本研究は、TUG、麻痺側下肢荷重率、FBSのカットオフ値を示すことで、初発の脳血管疾患後片麻痺患者の歩行自立の評価を客観的かつ簡便に行うための指標を提供しました。これにより、リハビリテーションにおいて患者の歩行自立を効果的に支援するための基準が明確になりました。

この論文の結論

初発の脳血管疾患後片麻痺患者の歩行自立を判断するために、TUG、麻痺側下肢荷重率、FBSの各評価指標に基づくカットオフ値を特定しました。これらの指標は、歩行自立のための重要な評価基準となり得るものであり、臨床において有用です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?