見出し画像

【超ショートショート】(296)~あの頃とこれから~☆ASKA『アンコール公演』ツアー初日から1年☆

あれから1年。

僕らは、
変わった?
相変わらず?
それとも・・・?
 
世の中が未知の病原体に
日常生活を奪われるなんて、
想像もできなかった。

まるで映画の世界が現実になったよう。

閉じ込められた部屋の中で、
すべての未来が消えちゃった。
それまでのすべての努力が、
一つ一つ切られていくようだった。

「自分に何ができるだろう?」
と考えても答えの出ない問いに、
自ら底無し沼に入って、
迷いのまま沈んでいった。

テレビを見ても、
外出しても、
人が側に居ることが、
苦痛でならなかった。

ドラマの中のラブストーリーでさえ、
みんなマスク越しで
愛を語っている。

世の中が少しずつ動き始めたのは、
1年前からのことだろうか。

あの頃の僕らは、
互いに同じ場所で逢うことに、
怯えていた。

逢いたくて、逢いたくて、
どうしようもないくらい逢いたくて、
やっと逢えると思ったのに、
なぜ怯えるの?

逢いたかった人さえ、
ラブストーリーの登場人物にするよりも、
ホラーの悪役にしようとする
そんな流れを
あの日降った雪の真っ白が隠した。

その日から、
僕らの新しい時間が動き始めた。

今の世の中は、
とっても愛に飢えてるようだ。

マスクが邪魔をしてきた、
恋人同士の愛の語らい。

海外のドラマなんて、
日本語で言う所の接吻の嵐である!

人工呼吸をしあっているような、
池にエサを投げ入れて
口をふがふがする鯉のような、
とっても愛が感じられない
儀式的な行為にしか
だんだん見えなくなってきた。

だけど、
接吻のシーンを見ても、
怯えることが無くなってきた。

もしあれなら、
愛する人の風邪を
移してもらっても構わないくらいに、
気持ちのどこかに
人を疑い恐れることが消えたのだろう。

風邪を移される程の距離に居るということが、
本来の僕らの幸せだったはず。

距離が近いから、
内緒話ができて、
瞳を見つめ合わせることができて、
唇に触れられて・・・。


あれから1年。

僕らは、
過去から続く壮大な純愛物語の
新しい第◯章を
今一緒に描いているのだろう。

この章の結末は、
きっと接吻してみなきゃわからないだろう。

(制作日 2023.1.7(土))
※この物語はフィクションです。

今日1月7日は、
1年前の今日開催された
『ASKA premium concert tour
-higher ground- アンコール公演』
初日のことを思い出し、
このお話を書いてみました。

2022年の1月7日と
2023年の1月7日とでは、
生活が以前のように、
まだまだマスクはしていますが、
戻ってきましたよね。

人が側に居ても、
それほど気にならなくなりました。

でも、
咳やくしゃみを無防備にする人は、
やっぱり嫌なものですね。

ドラマや映画は、
キスシーンも普通になってきましたから、
そんな日常が、
普通の生活に少しずつ復活したらいいですね。
これまでの
愛を語り合えなかった時間を埋めるように。

(ニックネーム)
ねね&杏寿
(旧ひまわり&洋ちゃん)
(Instagram)

https://www.instagram.com/himawariyangchiyan/

~~~~~
『ASKA premium concert tour
-higher ground-アンコール公演 2022』
初日
2022年1月7日(金)府中の森芸術劇場
当時の映像がYouTubeで少しだけ公開中

Blu-ray発売中
(2022年10月5日(水)発売)
Blu-ray + Live CD(2枚)合計3枚セット
(¥11,000-(税込))
※私が制作したBlu-rayのお知らせ動画です。
もしよかったら参考にしてみてください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?