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昔言われたことを思い出させてくれたしいたけさんの記事(笑)

昔、初任で勤めた学校は、全寮制。女性教師は2年間、男性教師は結婚するまで、生徒と一緒に寮に住む、ということになっていたけれど、私が結婚までの3年間暮らしたことを珍しがられていたらしいので、それは決まりというほど決まりではなかったのかもしれない。

休みの日は、クタクタ。自分の生活を整える時間もなかなか取れなかった。けれど、若いときにそういう一時期を過ごすことは決して無駄なことではなかったように思う。いったいいつ教材研究していたのであろうか?

そんな時期に、時折、大阪の南部に位置する学校から、大阪の北部に位置する実家に、一泊がせいぜいの帰省をした(夏期と冬期の休暇は違うけど。)。そのときに、妹がからかった。

これが高校教師の私生活か?というのである。やっと実家にたどり着いて、次の日がお休みならば、それこそいつまでも寝ていたい、というような状態だった。それもぐうたらしている・・・、ということで。しかも遠距離恋愛だったので、おしゃれしてデートということもなく、もう、仕事に明け暮れていての実家だから、もう、ぐうたらもいいところの過ごし方になる。母に甘えてもちろん食事も作らない。座ったまんま、ときどきゴロゴロ。

しかし、高校教諭と言えども人間である。

これが高校教師の生活か・・・?みんな見たらびっくりするやろな・・・。と母に目線を送る妹。母は意味も呑み込めず、妹の言っている意味を翻訳し出す。それって、教師していたら、どこにも寛ぐ場所がない、ということか・・・?

私は、お休みの日はずっと寝ていたかったのだろうと思う。それだけの仕事をしていたし、気分転換に外出すれば、まだ週休一日の時代でもあり、それなりに疲れることにもなって、外出する勇気も出ないこともあった。

今主宰している教室にも、親御さんが先生をしておられる生徒さんも来られる。かつて、ウチの母は、休みの日には、一日中寝てます、とか、昼ご飯は、○○で買ってきてました!とかいかにも咎めたモードで言う生徒がいたので、私はかつての自分を思い出し、あのねえ、教師がどれほど疲れる仕事か考えてみなさいよ!と言った。そして、そこは言わなかったが、だいたいあなたのような生徒を何人指導してると思ってるのよ!と言いたかった。(笑)

先生にもプライベートはある。私生活を見られると、見た側も見られた側もドキッとする仕事のうちに入るかもしれない。私も梅田で、妹と一緒に本を見ているときに、一緒に住んでるはずの制服姿の寮生に、いきなり話し掛けられ、反応に困ったことがあった。

誰だって人間で、家族もある。疲れれば、一日中眠りたくなることもあるだろう。それを、その仕事をしているから、こうでなければならないなんて、横暴である。

休日の過ごし方について、しいたけさんのコラムを読んで思い出した。休日くらい、誰にも見せられないような姿をしていてもいいだろう。ずっとその仕事から来る姿を続けていろと言われる方が無理である。それに、よくそんなこと始めたわね!とかどうしてできるの?と言われる人には、それこそどこかで精神的に無理も来ているだろうと思う。

ここからは、ちょっとズレるけれど、よく、大会社の社長さんとか、芸能人とか、不倫だとかで報道される。正直、聞かせないでいてくれたら、夢が壊れなかったのに・・・、とか、私に聞かせないで!もめ事はお家でどうぞ。何だったら民事訴訟なりされても構わないから、私には聞かせないで・・・。

と思って、かつて、大学に教えに行っていたときに、政治家の愛人問題など聞きたくない、と私が言って、学生にどう思う?と訊いてみたら、

自分もしたいことを政治家がするなんてズルいから許せない!

と言った男子学生がいて、私は唖然とした。そうか!そういうことか!

でも、正直、大きな会社を経営していたり、まあ、政治などという世界にいて、精神的におかしくならないのかな、という思いがある。そんなときに、子どもの学校のことを考えたり、家庭を守る、なんてこともできるのかな?とわが身に振り返って、それほどの能力のある人がいるのだろうか?などと思ってしまう。

決して自分の伴侶以外の人とお付き合いすることを全面的に肯定している、という意味ではなくて。

どうぞご家庭で。

その件はご家庭でどうぞ。

教師だって、結構精神的にはなかなかきつい仕事である。ちょっとだらしなくしたい時だってあろうし、家庭でくらい寛げなかったら、おかしくなってしまいそうである。

休日の過ごし方を話せなくてもいい。誰も録画したりしないから。

というのも、かつて妹が言った言葉に、母が反応して、たしかに、一日を録画して、みんなに見せたらどうやろか?と、私をからかったことがあったのである。

誰にだって、人に見せられないような面があって当然だと思う。

何かの決まりに添って生きているわけではないのだから。

でも、できることならできるだけ人を傷つけることなく、自分で解決できる範囲で、ちょっと変わった休日を過ごすことくらい誰にだってあってもいい、と思っている。

それに気づいた。

私は、休日の過ごし方をあまり聞かない。誰にも。昔から、仕事と家事との境目ってあまりなくて、何かの合間にちょこちょこっとするのが好きだった。勉強もそうである。

休日の過ごし方で、ちょっとお気に入りは、できるなら晴れた日に、いつもよりも手の込んだお料理を作って、できたら一品は新しいレシピで、それからあまり強くないワインでも片手に、そして、ちょっと眠くなったらすぐに眠れるようにして、ホテルや旅館に泊まるよりも、誰にも見られることなく、ぐうたらできる一日を過ごす。バスタブにお湯も張っておいて、ときどき浸かる。大好きな香りのいい入浴剤を入れて。自分で作るお料理がいい。誰かがいない方が気楽だけれど、何も言わないでいてくれるなら、いてもいい。

もう、ダルダルに気持ちも身体も緩めたい。と夢みたいなことを言って見るのもおもしろい。



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