「へレディタリー」が怖くない人

神田伯山が、最近は人に喧嘩売ってばかりなので、自分への戒めとして「へレディタリー」を観たらしい。キョンシーも恐いくらいホラーが駄目だから7インチくらいの小さい画面で見ようとしたが、奥さんがでかいテレビで見たいというので居間のテレビで見ることになった。戦々恐々としていたが、前半はいつ怖くなるのだろうと思っているうちに過ぎて、後半のラッシュはコントみたいで笑ってしまった、みたいなことを言っていた。

私は「へレディタリー」は吉祥寺のユニクロがあるあたりの1つのスクリーンがでかい映画館で観た。1番後ろの端の方の席をとった。物理的に距離をとるためである。怖すぎて後半はほとんど目を閉じていた。だから筋は曖昧である。スクールの鉄網の向こうからおばさんが呪文を叫んでいるシーンが終わったところくらいからだろうか、目を閉じて音だけで聞いていた。たまにシャッターを切るように目を開けた。すべてが終わったあと、少年が庭から歩いていくところは謎の多幸感があって素晴らしかった。

ずっと体に力を入れていたため、逆流性食道炎になった。ヘトヘトで吉祥寺の町も歩かず、すぐに電車に乗った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?