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日本の思想

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2024年4月の記事一覧

柳宗悦の民芸運動

柳宗悦の民芸運動

【民芸運動】
 柳宗悦は、日本独自の民芸運動を創設しました。民芸とは、民衆的工芸の略です。通常、我々の目は、習慣的なものの見方に捕われています。そこから、新しい視点を開かせてくれたのが、柳宗悦の民芸運動です。柳宗悦は、当時を、創造したり使用する時代が過ぎ去った反省と批判をする時代だとしました。民芸運動は、資本主義の時代において、新しいものの見方を示すものだとされています。
 民芸品とは、一般人が

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本居宣長と「もののあわれ」

【もののあわれ】
 本居宣長は「もののあわれ」を日本の文芸の本質だとしました。もののあわれとは、源氏物語に流れる、一貫した美意識のことです。「あわれ」は、感嘆詞の「ああ」と「はれ」の合成語で、もともとは感動を表す言葉だとされています。もののあわれは、窮屈な宮廷暮らしの女性たちの心から生まれました。例えば、情緒的な「哀愁」や「憂い」など、繊細で儚い女性的な心情のことです。もののあわれは、日本文学の

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国学者、賀茂真淵について

【賀茂真淵】
 賀茂真淵「かものまぶち」は、遠江国「とおとうみのくに」で、神職の子として生まれました。遠江国とは、現在の浜松市あたりのことです。賀茂真淵は、荷田春満に学び、国学者となりました。国学4大人「しうし」の一人に数えられています。賀茂真淵は、日本の古典を重んじました。特に、万葉集の研究者として知られています。その代表的な著作は「万葉考」という注釈書です。賀茂真淵は、学者として古典を研究し

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