「何者かになりたい病論」の熊代亨こそが何者かになりたい人であろう

はじめに

この記事を書いてる熊代亨という人についての話なので、この記事を気が向いたら読んでからこの先を読んでほしい。

筆者がいいたいこと

どう読んだのかをまず述べておくと

身分制度のあった江戸時代以降、「何者かになりたい」という病が発生した

90年代~には「何者かになりたい病」は過熱した。この2020年代、再びSNSやスマホのせいで過熱している。それはホリエモンの支持者のような人々であり、サロンに集まり金を上納している。

このようなオンラインサロンは、一時的に何者かになりたい病の欲求を満たし、代償を払わせる「何者かになりたい病」搾取機構だ。だがオンラインサロンは氷山の一角だ。もっと大きくもっと潜在的な「何者かになりたい病」搾取機構がソーシャルゲームだ。

ソーシャルゲームプレイヤーの6割以上は1つのゲームに1万円未満という節度ある金額しか費やしていないという。これは安く遊べている。しかし、5.75%のプレイヤーはひとつのゲームに20万以上使うという。これは恐ろしく高くつく。

ソーシャルゲームに高額課金してしまう人間は現実世界で地位や名誉を得ることが出来ないから課金するのだ。(それはオンラインサロンのひどい版だ)

あとはネトウヨも同じ搾取機構で洗脳しているだとか続いて、最後に「この問題は重大である(キリッ)と結ばれる。解決策とかは一切提示されない。

そもそも殆どの人間は平凡である

別に江戸時代に限らず、今の令和の世でも、95%の人間は平凡な一生を送る。何者かになれるということはない。戦国時代、俺は一かどの武士になってやる!と村を出た若者のほとんどは名を残せずにくたばり、豊臣秀吉や宮本武蔵といったごくごく一部の人間だけが名を残した。江戸時代にも、身分制度を超えて名を残した人間はいる。いつの時代も殆どの人間は何者にもなれない。

ソーシャルゲーム叩きが暴論であること

5.75%のプレイヤーはひとつのゲームに20万以上使うという。これは恐ろしく高くつく。

まずこのあたりの論理は暴論が過ぎる。「ひとつのゲームに累計20万つかった」では、それはどれくらいの期間プレイして20万を使ったのかそのプレイヤーはどれくらいの収入/資産からその20万を捻出したのかが定かではない。

5年間遊んだゲームに20万円を使った、なら高いとは全く思わないし、そもそも年収2000万資産7億の人間が20万課金したとしたら、それが1ヶ月の課金額であったとしても全く高いとは思えない。

「ゲームごときに20万を使うことは愚かである」というような決めつけがないとこのような臭い文章は書けない。イブサンローランの服は、バーキンのバッグは、何千万するパテックフィリップは、フェラーリは。世の中に20万を超える趣味なんていくらでもある。まるでこれらよりもゲームに使う20万を憎んでいるかのようだ。

この前後の文章を読むとプンプン臭うのでわかる。この筆者はソーシャルゲームが大嫌いで、それを叩きたい。または、ソーシャルゲームを問題視する集団の急先鋒に立ち、名をあげたいのだ。そういういやらしさが臭う文章だ。何のためにもならないオンラインサロンと比較してそれよりひどい、とまで論じているのだから明確にそうだ。

私の意見

筆者はゲームで素晴らしい思いをしたことがないのだろう。そして、ゲームを恨むに至るなにかがあったのだろう。たとえば筆者は精神科医らしいので、ゲームで身を持ち崩した患者の話を親身に聞いたのかもしれない。

しかし、私はゲームで素晴らしい体験もしたことがあるし、課金も節度を持って行えている。なので私の愛するゲームをかようにこき下ろされると腹が立つ。

そもそも、「ソーシャルゲームによって身を持ち崩す人間」は、筆者が言うオンラインサロンでも身を持ち崩すし、インターネットができる前ならパチンコ、江戸時代ならチンチロリンで身を持ち崩していたような人間だろう。

単にその個体が自制心や思考が弱く、搾取されるという話の責任を、ソーシャルゲームに押し付けようとするこの筆者の意見は暴論であると思う。

何故何者にもなれない病が目立つのか

それはSNSやスマホのせいというより、「インターネット」のせいだ。SNSは「インターネットにつながる簡便なUIUX」にすぎないし、スマホは「ややこしいパソコンのセットアップとかしなくてもアホにもインターネットを与える板」にすぎない。

オンラインサロンや、ソーシャルゲームがそういう一面をもつ/見えることは否定しないが、そんなものはいくらでも転がっている。「SNSで嘘をついてまで承認欲求を求める虚言癖」「インスタ蝿と呼ばれる、見栄えの良い写真に必死になるインスタグラマー」「過激系を代表とした、View数稼ぎに無茶なことをするYoutuber」「五条悟グッズを同じものを何百個持ってると、無駄に数を競い合うオタク達」「AKBに始まった投票券CDを何千枚も買うオタク」「ホストの月No1のために原価の百倍する300万のシャンパンを入れる風俗嬢」「いきなりステーキの肉ランキング一位のために毎週何キロもステーキを食ってた人」「ヘルメットにゲバ棒で武装して革命戦士になった人たち」…etc。

いくらでもある。そんな中、ソーシャルゲームにやたらと拘泥するこの筆者こそが、「ソーシャルゲーム問題を潰した何者か」になりたいが現在なれないでいるのだろう。

つづき


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