9/21 卒論どうしようかな?

来月、卒論の第一題目というのを提出しなきゃいけないらしいです。なんか聞く限り、タイトルとなんとなくの内容が決まっていればいいらしい。「こういうことについて書こうと思ってます~」みたいな。特に体裁も決まっていないらしい。どうしようかな?と題したけど、まったく決まっていないわけではないんです。

というのも、3年だからちょくちょくこの手の質問は今年に入ってからされてきたんだけど、そのたびに一応、毎回同じことを答えていた。でも本当にそれがやりたかったというわけではない。が、まぁ「あんまり考えてないですねぇ」と正直に言うのもなんかつまらないし、「卒論というが自分は卒業が怪しいしな……」と内心思いつつも、「自分は「いかにして非政治的に生きるか」について書こうと思ってますッッ!!!」と勢いよく答えており、その勢いに気圧されたのか「おお!いいねぇ!」という反応を貰っていました。ほんとにいいの?

というわけで、そう答えてはいたものの特にそんなことを書きたいかと言われれば別に……であり、しかし何度もそう答えているうちに本当にそれが書きたいような気が少しずつしてきた。「卒論」と聞くたびに「非政治的に生きる」というのがセットで浮かぶようになり、そしてだんだん、「最初から俺はそのテーマが書きたかったんだ!」と思うようになってきた。変なことに思えるかもしれないけど、そう変なことでもない。

主張に一貫性を持たせる、というのがある。これは結構大事なことだと僕は思うんだけど、それには二種類のやりかたがある。一つは遡行的に一貫性を捏造していくというものと、二つ目は総括と更新を繰り返していくというものだ。

たとえば、サッカー部があったとする。そこで誰かが「ボールもって走った方が楽しくね?」と言い、次の日から彼らが「ボールを持ってそれを奪い合い、ゴールに入れる」というスポーツをする部活になったとしよう。そんな折、OBがやってくる。「お前ら何やってんだよ!それサッカーじゃねぇじゃん!」(たしかに)とOBは言うかもしれない。サッカー部の看板を降ろせ!と言ってくるかもしれない。

そんなとき、彼らをどう説得すれば良いだろうか?つまり、確かにやっていることは変わったかもしれないが、OBの代と現役の代の間に断絶はなく、そこには一貫性が存在すること、彼らが変わらず「サッカー部」であることをどうやったら証明できるだろうか?

さっき書いたとおり、その証明のしかたが二つある。

【遡行的に一貫性を捏造していく場合】
現役「先輩、違うんですよ。俺たちが本当にやりたかったのはこういうことなんですよ。」
OB「どういうことだ」
現役「たしかに足じゃなくて手を使うようになりましたけど、俺たちや先輩たちがやりたかったことって「足でボールを操る」ことじゃなかったじゃないですか。仲間と協力して、作戦立てて、思いっきりフィールドを駆け回りながら勝利を目指すことじゃないですか」
OB「そうだな」
現役「じゃあ、手じゃなくて良いじゃないですか。そもそもボール蹴りながらだと思いっきり走れないじゃないですか。俺たちサッカー部は、本当はずっと手が使いたかったんですよ!」
OB「つまり、今のお前たちは俺たちサッカー部がやりたかったことをより良い形でやってるってことなのか」
現役「そうです」

【総括と刷新を繰り返していく場合】
現役「先輩、違うんですよ。色々考えたんですけど、今までのやり方は間違っていたんですよ。」
OB「どういうことだ」
現役「色々話し合ったんですけど、足を使うより手を使った方が良いスポーツができるということがわかったんです」
OB「なら、新しい名前を名乗れば良いじゃないか。どうしてサッカー部のままなんだ」
現役「突然、今までのスタイルから現在のスタイルに変えたわけでないんです。その間には話し合いや試行錯誤を重ねた期間があって両者を連結している。「今までのサッカー」と「これからのサッカー」があるんですよ」
OB「つまり、サッカーはサッカーということか」
現役「はい、サッカーはサッカーです」

OB先輩があまりに素直すぎる気がするけど……まぁ、人が何か新しいことをしようとしたとき、「今までもこういうことがやりたかったんだ(過去の再解釈)」と考えるか「今までは間違っていた、だからこれからはこうだ(アップデート)」と考えることで一貫性を持つことができると思うんですね。後者に関して、「過去を否定するなら一貫性はなくね?」と思う人もいるかもしれないけど、過去をなかったことにしているわけではないのでそうはならないのだ。

そんなようなロジックで、僕は「自分は最初から「いかにして非政治的に生きるか」ということについて考えたいんだ!」と考えるようになった。しかしその為には、過去を振り返って「自分が最初からそう考えていた」という根拠を探さないといけないわけで……。

続く。

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