「ストップ」

  五歳ぐらいの男の子でした。自転車に乗っています。小さな自転車でスイスイと軽快に進んで行きます。後ろの少し離れたところにお父さんらしき男性がいます。

場所は公園。高層マンションに囲まれた大きな公園です。

男の子は公園内から、大通りに向って進んでいきます。路線バスが走っているような、交通量の多い通りです。自転車に夢中で、左右の確認はしていません。

「ストップ!!」

お父さんが、後から声をかけました。

威圧的ではないけれど、力強い声。

男の子は止まりました。

先日、ひこざが見たひとコマです。

お父さんの「ストップ!!」は、命令です。男の子が事故に遭わないよう行動させるために使った言葉。『強い調子の言葉』なのだけれど、「〇〇ちゃん、車が来ると危ないから、いったん止まろうね」など言っていたのでは間に合わないかも知れない。
だから「止まれ」と言った。

命令は、
「人をコントロールするために使うツール」だと仮定すると、
このお父さんは
「子供が事故にあわないように、コントロール」した。

でも命令は恐ろしい面も持ち合わせている。それは
「自分のために、人をコントロールする」ために使ったとき、猛威を振るう。そういう使い方は本当に気をつけようと、ひこざは思います。


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