見出し画像

みんなで考えるFCバルセロナ#4 メッシ後のバルセロナを考える

こんにちは!さてさて、このnote企画も4回目を迎えることが出来ました。厳密に言うと、選手名鑑企画も合わせると5回ですか。ここまで企画が成立したのも書いてくださる皆さん、読んでくださる皆さんのお陰です。前回の企画はこちらから!

さて、今回の企画は今のバルサにとって避けては通れないテーマです。メッシの退団(引退)後、バルサはどのような道を歩むのか。また、そのためにどのような準備をするのか。4人の方に書いていただきました。

※敬称略


Toxi

メッシは個人的には40歳くらいまでいるんじゃないかとは思うが、そうするとメッシ後のバルサは話せなくなるので今回は2年後とする。

その場合イレブンはまずキーパーはテアシュテーゲン、右からセルジロベルト、エリックガルシア(現シティ)、ラポルテ(現シティ)、ガヤ(現バレンシア)、ピボにデヨング、その前にリキプッチ、アルトゥール。前線左からアンス、ラウタロ(現インテル)、ジャスティンクライファート(現ローマ)
思い浮かぶのはこんな感じ。ジャスティンの所はより良いカンテラーノが出てきて欲しいとは思っている。

メッシ後のバルサは監督が誰になるかによるとは思うがもし、チャビが帰ってくるのならばライカールト時代とペップ時代のチームを足して2で割るチームの様な形にするのではないかと思う。理由としてはペップはメッシがいたのでゼロトップを採用したが基本メッシの様な選手は出てこない。そうすると大事になって来るのは今のシティがやっている様にウィングがカギを握るサッカー。思い起こすとそれはライカールトの時がそうだったと思う。

ブラジルからはロナウジーニョっぽいアタッカーはネイマールしかり出て来るので再現可能。右サイドのジュリの様な選手もおそらくこれからも出てくる。ペップ時代を考えるとウイングの選手は守備も一生懸命出来るカンテラーノがベストだと思うのでペドロの様な選手が出てくるのがベスト。囮にもなれるし、得点力もあり、守備の切り替えも非常に早く懸命。

ストライカーはエトーやスアレスの様に貪欲にゴールを狙うラウタロで問題なし。中盤はリキとアルトゥール、またはアレニャもありだとは思うが、この中でチャビ、イニエスタの様なコンビネーションを見つけたい所。ペップが戻ってきて輝いた2人の様にチャビが戻ってくればこの3人を輝かせるはず。ピボのデヨングの所はデヨングがどのくらい守備が出来るのかによるが、ブスケツの様にカウンターのリスクを排除出来るセンスは持っているはず。ここも控えにカンテラーノの台頭を期待したい。

最終ラインでは左サイドバックをガヤとしたがジョルディ・アルバの後任を早く見つけたい所。おそらくガヤは同じ様なタイプなのでしっかりとハマってくれるのではないかと思う。センターバックはエリックガルシアは是非取り戻してもらいたい。久保健英と一緒にワーチャレに参加した試合を今でも覚えてるが当時から彼は別格だった。シティで少しずつトップチームでプレーしているが主軸になる前に取り戻してピケの様なキャリアを歩んで欲しい。

左センターバックは希望も込めてラポルテにしたがシティは離さない可能性が非常に高いのでカンテラーノから左利きのセンターバックが輩出されるのを期待したい。それまでは実際はウムティティもしくはラングレでやりくりしていくのだとは思う。怪我さえなければ2人とも世界最高峰の左センターバックだとは思う。守る、運ぶ、つける。どれも高水準。

右サイドバックはダニアウベスが離れてから課題だと言われているが実際セルジロベルトで十分機能していると思う。ペップが離れて以降セルジロベルトがいる試合といない試合だとリズムが全然違う。ネルソンセメドは右サイドバックとしては素晴らしいとは思うがバルサの右サイドバックとなると物足りない。攻撃の参加へのタイミング、パスの出しどころ、ゲームのリズムを変化させるタイミングはセルジロベルトと比べると見ていて非常にもどかしい。セルジロベルトはチームが必要としている時に走り出し、ゲームを決定づける仕事をしたのを何回も見ている。ベルナベウでのロスタイムの逆転劇、パリとの大逆転劇、どちらもセルジロベルトがカギとなっている。きっとメッシやブスケツがいなくなった時バルサを引っ張っていくのは彼だと思う。

キーパーに関してはおそらくバルサ史上最高のキーパーであるテアシュテーゲンで間違いなし。少なくともここ15年間では1番安定感がある。セカンドとしてカンテラーノのアルナウテナスをじっくりと育てていきたい所。

以上がメッシ後のバルサの個人的な理想である。バルサはカンテラーノが5人くらいスタメンに入っている時は強い。今のフロントは外に目を向けがちだがバルサは特殊なクラブでその哲学とプレースタイルに慣れるには時間が必要。そんな中カンテラーノは小さい頃からバルサの血が流れていておそらく目を瞑っていても同じ様にプレー出来るだろう。外からクラックを獲得するのは大事ではあるが、それを迎え入れる土台をしっかりすることが大事なのではないかと15年バルサを見ていて思う。

きっとチャビならやってくれるだろう。


that's the way

メッシ退団後のバルセロナ
〜甘い夢から醒めた後の厳しい現実に〜

2004年のデビュー以来数々のタイトルを獲得し、夢をもたらしてくれたメッシ。しかし、その夢も確実に終わりを迎えようとしている。自身の口で長期契約を否定し、フィジカル的な不安があるとも捉えかねない言葉を並べたからだ。私は2022年にメッシが退団すると考えている。メッシ34歳。尊敬するシャビがバルセロナを退団したのも34歳、ライバルのクリスティアーノ・ロナウドも新天地を求めたのも34歳だった。34歳を節目にする選手は多い。

バルセロナは、メッシの魔法に多くのものを頼りすぎた。攻撃時にはとにかくメッシを探す。ティキタカの時代はとうに去り、トライアングルを作ることさえも忘れてしまったのではと思う時もある。攻撃に専念したい前線に対してディフェンラインの位置が低く前後に間延びし、中盤は広大なスペースをケアしなければならない。そのため、連動したプレスも機能せず、前線からの守備が機能しない。

クライフが死守したエストレモの文化を忘れ、ラテラルがオーバラップを繰り返すという捻りのない戦術が採られている。

改善点は山の様ににあるがここでは最重要項目の1点に絞りたい。センターバックへのメスだ。ディフェンスリーダーがプジョルであった時は高いディフェンスラインを取り、激しいプレスが機能していた。一方で裏へのケアやサイドへの展開に十分な注意を払う必要があり、注意が散漫なピケは良く隣の闘将に喝を入れられていたものだった。

闘将が去り、世界一のタックルを持つマスチェラーノが去り、ピケがディフェンスリーダーになると、途端にディフェンスラインを下げ始めた。低い位置でどんと構え得意の空中戦を生かし、ロングボールを跳ね返しながら50メートル先のメッシに正確なフィードを供給する。スピード不足や注意力不足で裏を取られる心配も、ディフェンスライン下げれば大きな問題になりにくい。やっている事は間違ってはいないが、ともすると非常に典型的なイングランド的戦術である。イングランド的な4-4-2でブロックを作る戦術が取られているのも結局はこの低いディフェンスラインに起因する。

ピケの相方も問題だ。ピケの相方のラングレも同じようなタイプ。小気味良いショートパスよりもロングフォードに定評があるタイプなので、ディフェンスラインの低さに拍車を掛けている。もう1人のウンティティもスピードはあるが、中盤にリズムをもたらす様な気の利いたパスは出せず、何より怪我がちだ。

この低いディフェンスラインで最も割を食っているのは中盤、特にブスケツだ。また、グアルディオラ政権でよく見られたブスケツが開いたセンターバックの間に入るシーンも年々少なくなり、ブスケツが右往左往するシーンも見受けられる。インテリオールも間延びした広大なスペースをカバーする走力とフィジカル的なボール奪取が求められている。シャビの後継者と目されていたアルトゥールもこのシステムの犠牲者であろう。一方のデヨングはその卓越した技術に隠れがちだが、スプリント能力はデンベレよりも高く、スタミナにも優れる選手なので一番手とされているのであろう。

ディフェンスラインを高く保ち、ビルドアップに貢献できるセンターバック。すなわち機動力と展開力を持つマルキーニョスや勇気を持ってガツガツと前に行けるデリフトなどの獲得を怠り、マーケットを意識し、前線と中盤の補強を繰り返していたバルセロナのフロントの弊害による物だろう。

メッシが去った状況で、バルセロナがバルセロナであるためには、まずセンターバックを刷新する必要がある。


名もなきクレ

メッシ退団後… 個人的には想像もしたくないですしその時にバルサに誰がいるかなんて本当に想像もつきません。なので「メッシ退団までの準備」に焦点を当てて書かせていただこうと思います。

■メッシ退団後のバルサ

・所謂「哲学」を大事にするクラブ
・カンテラーノをたくさん起用するクラブ
・CLタイトルも狙えるクラブ

僕はバルサがこういうクラブであってほしいと思います。イメージとしてはペップバルサの頃のイメージですね。WGがサイドに張って、中盤がゲームを支配して… 少し贅沢すぎる希望かもしれませんね笑 でもやっぱりバルサはそういうクラブであってほしい!
しかし、現在のバルサはメッシを活かすために少し歪なシステムになり、後方で守りカウンターという試合も以前よりは増えています。ただ史上最高の選手を活かして勝とうとするのは当然のアプローチ。メッシを活かそうとした監督としてバルベルデなどが悪い側面などで目立ってる気がしますが、実際ペップもメッシを活かすために0トップを導入しましたからね。
ただ、迂闊にメッシを除いたシステムにしようとしてもおそらく勝てなくなるというのはいうまでもありません。ですから今からメッシ退団後のバルサに備えて準備をしていく必要があると思うのです。

■「メッシ依存」脱却方法
・メッシを活かさないサッカーへ
「こいつなに言ってんだ」と思われた方もいると思います笑 しかし、勝つためにメッシを活かそうとした結果、メッシ依存という状態に陥りメッシがバルサの得点源、ゲームメーカーとなったのです。ですからメッシを活かさない、すなわちバルサの得点源、ゲームメーカーという役割をメッシから取り上げるというアプローチがメッシ依存脱却に繋がるのではないでしょうか。
このような観点から考えると個人的にはメッシを純粋な右WGとしてプレーしてさせたりするのは意外と良いのかなと思います。ただ当然このようなことは段階を追ってやるべきではあるので、現実的にメッシにも守備をちゃんとしてもらう(もちろんスアレスも)ところから始めるのが良いでしょう。

・歪な4-3-3卒業
ボール保持時のバルサは組み立てに絡むためにメッシはWG本来の位置にいないことが多いですよね。そのためバルサは歪な4-3-3になることが多々… なのでメッシがいなくなったスペースを使うことができる右インテリオール(ビダルなど)が重宝されるわけです。

このようにメッシの影響で歪な4-3-3となり、各ポジションに求められる能力(特に中盤)が変化しました。結果として、トップチームと下部組織の間で「チームスタイル」に大きな差が生じたので、カンテラーノはトップチームで活躍することが困難になっています。エンリケ以降カンテラからトップチームに定着した選手がロベルトのみというのがそれを物語っているでしょう。カンテラーノたちの「バルサの哲学が染みついている」という強みが活かせないわけですから当然ですよね。
なので、現在のスタイルを少しずつカンテラでのスタイル(哲学)に近づけていくというアプローチをすることで、カンテラーノたちはトップチームに活躍しやすくなると思うのです。そのためにもメッシを活かさないサッカーを目指す必要があると思って…

■答えなき問い
ここまで散々「メッシを活かさない」と書いてきましたが、このようなアプローチをすれば間違いなく試合の勝率は落ちるでしょうし、何よりチームのスタイルの影響で以前よりも活躍できなくなったメッシを見るのはストレスに感じるでしょう。
なので実際問題僕が書いたようなことを実践するというのはフロント主導でやるとしても難しいと思ってて。そういうことを踏まえると「メッシとともに心中」というのも悪くないなとは思いますね笑 単純に活躍しているメッシを見たいというのもありますし。
そしてこのようなクラブの方向性を決めるのは結局フロントですから、2021年にある会長選挙でそのようなことが決まるのかと思うと今から楽しみです!
パッとしない締め方になってしまいましたが、最後に理想の監督交代の時期を自分なりにまとめてみたのでぜひご覧ください笑

最後までお読みいただきありがとうございました!

える

初めに今回の本題にして最も考えたくない、神の引退時期についてです。あと10年でも20年でもやってもらいたいところですが、3年後の22-23シーズン終了後に設定します。悲願のW杯優勝トロフィーを掲げ、トレブルを達成しキャリア最高の時間を過ごして引退というシナリオです。

ちなみに引退後のメッシにはカンテラに関わる役職について欲しいです。身近にメッシがいたらマシアの子供たちのモチベーションも爆上がり間違いなしです。

ここからは僕がチームの全権を握ってるイメージで妄想していきたいと思います。

まずは理想とするチーム像です。最優先事項はカンテラーノの積極起用、ここだけは譲れません。もちろんポゼッション重視で支配率はマストで70%超えです。酷い内容の試合をして勝つよりは、負けも辞さない覚悟で美しい理想のサッカーをとことん追い求めてもらいます。

その理想を目指す上でのチーム陣容を考えました。

監督にはシャビ・エルナンデスを指名します。ペップバルサの核であり、言わずと知れたバルサ原理主義者。数々のチームをアンチフットボールという一言でバッサリ切り捨てる姿は過激とも取れます。クライフ→ペップの系譜を引き継ぐのは間違い無く彼しかいません。自分の思うようにゴリゴリやってもらいたいです。

アシスタントコーチには皆さんご存知の通り現Bチームの指揮官であるピミエンタを選びます。10年以上バルサの育成部門で働いている彼の経験は必要です。のちに挙げますがリキやアレニャなど、ここ数年のマシアで育った選手は彼の指導を受けています。カンテラーノたちの特徴をよく理解し最大限に活かすための術を知っているのは大きいです。

そしてシャビ就任にあたり、プジョルのフロント入りは絶対です。指導者シャビを形容するならば「変態」(決して悪意はありません)です。彼が選手の獲得から何から何まで主導することに異論はないのですが、やはり彼と対等以上に話し合える存在は必要です。チームに活力やメンタル的にも多くのものをもたらしてくれるはず。

そしてこれが僕の選ぶイレブンです。

戦術面はからっきしなので各選手について自由に書いていこうと思います。

テア・シュテーゲン
言葉は必要ありません。彼が守護神です。

マルク・ククレジャ
シンプルに足元とスピードがあり、攻撃性能は申し分ないです。ヘタフェで鍛えられたハードワークも魅力です。守備に関してはある程度目を瞑ります。

エリック・ガルシア
ビルドアップ面での能力は勿論のこと、上背はないものの守備では適切なポジショニングと読みの速さが光ります。ラ・マシア史上最高のセントラルになりうる可能性を秘めた彼を呼び戻さない手はありません。

ジャン=クレール・トディボ
フィジカル的にも恵まれ、スピードと優れた足元の技術も備えており彼1人で守備面はカバーしてもらいます。それくらい期待してます。

ネルソン・セメド
スピードと高い対人能力を持つ彼は守備が不安なククレジャとバランスを取る上でも置きたい選手です。今は放出候補にも挙げられますがレオの引退とシャビの指導が有れば問題ないはず。

リキ・プッチ
ピッチ上の指揮者としてタクトを振るい勝利という名の協奏曲を...って書き連ねたくなるような選手。間違いなくこのチームの核になる選手です。アルトゥールよ今回は申し訳ない。

ニコ・ゴンザレス
推しです。1番の自己満枠ですが、3年後にトップチームの居場所を掴み取ると本気で信じてます。
プレー見たことない方は是非観てください。

カルレス・アレニャ
パス、ドリブル、シュートどこを取っても高いレベルの技術を持つ万能MF。飛び出しやミドルなど得点力にも期待。手の癖が至高。フレンキーも今回はごめん。

アンス・ファティ
まだ若く過度な期待は禁物ですが、間違いなく今後10年以上バルサを担っていく存在です。今季のビルバオ戦で3人に囲まれながらも敵をいなしたシーンは最高でした。

ラウタロ・マルティネス
ボックス内での駆け引きの上手さ、難しい体勢でもミートする能力はスアレスを彷彿とさせます。あの小柄な体格で背負うプレーが出来るのも高評価です。ドリブルもスアレスよりは上手いはず。

ジェイドン・サンチョ
この若さにしてブンデスで2桁得点2桁アシスト、俗に言う化け物です。巧い、早い、剥がせる、シャビが欲しがる理由もわかります。

この陣容の中だとニコやエリガル、サンチョの獲得など、かなり自分の好みと妄想全開で選びました。文章力の無い僕でも楽しく書くことができたので、是非note企画への参加を迷ってる方は是非これから参加してみてください。

まとめ

いかがだったでしょうか。毎回言ってる気がしますが、本当にレベルが高いですよね笑。書いてくださる方には本当に感謝しても感謝しきれません。今回もそれぞれ個性を出していただきました。

正直、メッシ大好きなファンとしてはメッシのいないバルサなど考えたくはありません。僕がバルサを応援し始めたシーズンからメッシはずっとチームの王でしたから。

ただ、その一方でこのサイクルが終わった後、バルサがどのような道を進むのか、楽しみな自分もいます。実際は低迷するかもしれません。リーガで中々勝てない日々が続くかもしれません。でも、とりあえず希望は持っていたいと思います。

それでは次回企画でまたお会いしましょう〜!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?