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等価交換#2

鋼の錬金術師には2003年の旧作版と2009年版のfullmetal alchemistがあり、何も知らずにとりあえず2003年の旧作版を完走した今日。

ネタバレを含めないため抽象的な表現になるが、なんとも重く難しいアニメだった。錬金術とは卑金属を貴金属に変えようとするものであり、古代にオカルト的な属性を持ち語られている。作中では実際に錬金術が成立する世界が舞台となっており、『等価交換』という言葉がキーワードとして頻出している。

何かを得るためにはその代価として何かを犠牲にしなければならない。この文だけを読むと当たり前だろと考えてしまうが、人間はこの等価交換の原理を無視することを厭わない存在なのだろう。作中でも等価交換を無視した錬成が問題になっていたり、自分が得たいもののために適切な代価はなにかを考えたり。私達の現実世界でも考えなければならないテーマで溢れていた。

作中でキャラクターが発する言葉も魅力的で、重く難しいテーマのアニメだからこそ一つ一つの言葉の力強さが増し、心に響くものが多々あった。

何よりもこの漫画の原作が後に銀の匙も作り出した荒川先生だということにも驚きで、銀の匙と鋼の錬金術師の雰囲気やテンション感が全く真逆と言って良いのがすごい。ネットを見ていると旧作版と原作はまた異なったストーリーであると確認できるため、いつか必ず原作の漫画を読む。

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