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目からウロコの「十二支講座」⑤

卯(ぼう) 十二支獣ではウサギ

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卯の字源は卯(しげる)からきています。

門の扉が左右に押し開かれた形を表し、草木が地面を押しのけて地上に萌え出す状態。字形が両側に開いて、ウサギの耳に似ていることから、卯にウサギが当てられました。

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「う」は兎、「さぎ」は兎を表す梵語「舎舎迦」(ささか)の転じたもの。朝鮮語も同じ起源をもちます。

月とウサギは不老不死のシンボル

ウサギ科の動物は、オーストラリア、ニュージーランドを除く全世界に分布しています。

日本には北海道のユキウサギ、それ以外の地域には野ウサギが生息していますが、家畜として飼われるようになったのは、戦国時代の天文年間に、ヨーロッパから穴ウサギがもたらされたのが最初で、「南京ウサギ」の、名称で飼育されるようになりました。

中国の伝説では、太陽には三本足の鳥(八咫烏)がいるのに対して、月にはウサギがいると信じられ、古くから日月の異称として「金烏玉兎」(きんうーぎょくと)という、熟語が浸透していました。

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中国の「准南子」という書物では、嫦娥とい美女がいて、不老不死の薬を盗んで飲んだので、月の中で死ぬこともなく、いつもまでも独身で暮らしていると記されています。

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この伝説が日本に伝わり、「竹取物語」の、かぐや姫に転化したものと思われています。
月という天体は、ウサギという動物と関わりあいながら、不死の観念と結びついていたのです。日本各地の民話では、ウサギは山の神の使いと信じられていることが多いようです。
ウサギの足を持っていると、疱瘡の病が治るという伝承も、その神聖な性格と関連があります。四代将軍家綱が疱瘡に罹病したとき、徳川御三家や諸大名から、ウサギの足が献上された記録が遺されています。

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ことわざに「ウサギの上り坂」とあるように、ウサギの優しく穏やかな姿は、家内安泰の象徴であり、その躍動感は大いなる飛躍を示唆しています。

十二支に卯をもつ人の性格

卯は親しみ睦む

卯の刻は太陽が昇り始める、午前5時から7時に当たり、伸び始めた生命が横に広がっていく勢いを秘めています。

良い方向へ広がれば「親しみ睦み」ますが、悪く進むと付和雷同、方向が定まらずふらふらする危険性があります。仲春の木で、優しくひ弱に見られますが、したたかな一面もあります。

長所 温和 防御本能 柔軟 社交性 明朗 静か 計画性 

短所 エゴイスト 神経質 怠慢 頑張りに欠ける 自己主張しない

卯の守り本尊は、文殊菩薩です。

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