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わたしが、30数年住み慣れた北摂から、修験道の聖地・生駒山麓の枚岡に転居してから10余年が経ちました。氏神様の枚岡神社へは徒歩5分足らずですが、霊気に包まれた森林浴を毎日のように愉しめる幸せを感謝しています。

 枚岡神社の創始は、神武天皇の建国より3年さかのぼり、今年(2024年)で2687年目を迎えます。

 新参の氏子であるわたしが、中東弘宮司さんとのご縁が繋がったのは、去る5月に実施された、「中東宮司と巡る春日山原始林」へのお誘いでした。


 占い鑑定で知己を得た、社務所に勤める女性からの呼びかけでした。一瞬、20数キロにおよぶ険しい山歩きにたじろぎましたが、中東宮司さんと終日接する希少な機会を逃がすまいと、参加を即答したのです。

 当日はあいにく小雨に煙っていましたが、80歳を超えた中東宮司さんの健脚に驚きました。まるで仙人のような軽やかな足の運びと、それぞれの地の由緒来歴、自然に接する大切さ、神々への畏怖の念など、軽妙な語り口が途絶えることがありませんでした。

 宮司さんと同年配のわたしは、下着まで汗グッショリで、棒になった脚を引きずる悲惨な有様でしたが、山を下り直会の場に向かう道中で、「中東宮司さんの半生記を書きたい、いや、書くべきだ!」と、使命感と意欲が湧いてきました。

 それから2か月を過ぎたある日、墨で書かれた達筆の封書が届きました。直会の席で、自己紹介を兼ねて差し出した拙著、「神秀山・満願寺縁起譚」の謝意の後に、枚岡神社へ参拝の折には、社務所に立ち寄るようにと書き添えられていました。

 社交辞令とは思いつつ、翌日にはアポイントもなしに社務所で宮司さんへの面談を求めました。満面の笑みで迎えて頂いた宮司さんとは2時間以上も談笑し、半ば強引に伝記執筆の了解をいただいたのです。

 取材ノートの作成に勤しんでいる今、中国古典の「縁尋機妙(えんじんきみょう)」「多逢聖因(たほうしょういん)」の言葉を噛みしめています。

 縁尋機妙とは、良い縁を求めると、自然に素晴らしい機会や運命に導かれるという教えです。

 多逢聖因は、良い人や事柄に多く出会うことで、自分にとって良い結果が生まれるという教えですが、たった一度の邂逅を、千載一遇のチャンスと捉えて実践に移したことで、願いが叶えられた歓びに浸っています。

 中東宮司さんは数年前に、神社本庁から神職の最高峰「特級」の栄誉を授与されました。

 神職のスーパーエリートの足跡を尋ねる旅にときめいていますが、本稿は本として出版するのではなく、SNSを通じて発信してまいります。

 拙い文章で恐縮ですが、ひとりでも多くの方々が、神のみ心のままに生きていく「随神の道」(かんながらのみち)に目覚めていただく契機になれば幸いです。

#枚岡神社 #中東宮司 #春日山原始林
#神職の超エリート #神社本庁

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