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最近の「政治と金」の問題には、「百年河清を待つ」のもどかしさと苛立ちを感じていますが、中国の古典『礼記』の「主術訓」には、概ね次のような内容が記されています。


ー 水が濁ると魚が苦しみ、政治が厳しいと社会が乱れます。例えば、虎や豹、サイや象を飼う場合でも、彼らを檻に閉じ込め、適切に餌を与え、欲求を満たし、怒りを和らげます。

しかし、これらの動物が長生きできないのは、環境が制限されているためです。同様に、上層部が策略を多用すると、下層部では欺瞞が蔓延し、上層部の政策が複雑になれば、下層部は身構えます。

上層部で混乱が起きれば、下層部は不安定になり、要求が増えれば、争いが勃発します。問題の根本を解決せずに、表面的な対処に力を注ぐことは、問題を解決できないまま悪化させることにつながります。政治家たる者はこの教訓を心に刻むべきです。ー

文中もっとも腑に落ちたのは次の一節です。

「根本を正さず、抹消に力を注ぐのは、ゴミの山をつつきながらホコリをしずめ、薪を抱えながら火事を消そうとするようなものだ。

 (「中国の水の思想」蜂屋邦夫著・法蔵館)

政倫審の国会中継を横目に、強い憤りが湧いてきました。


政治家に限らず、権力の中枢にいる人たちに噛み締めて欲しい警句です。

#政治と金 #礼記 #主術訓

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