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目からウロコの「十二支講座」⑪

酉(ゆう) 十二支獣 鶏(とり)

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酒を醸造する壺の形で、「絞る」という意味があります。穀物や果ものの熟れた実を、壺に入れて醸造したものを絞る時節を表しています。

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季節は9月で「実りの秋」。万物が成熟に達し、むしろ「縮む」状態で、醸すの旁を取り去った文字です。

酉に鶏を配したのは、足が2本、爪が4本で共に陰数に属するため。また西の方向に「鶏星」があり、西に星が輝けば東が白んで暁になります。夜明けを告げるのが鶏声です。

吉凶織り交ぜた鶏の伝承民話

鶏は「庭鳥」から転化した文字で、原種はインドシナ・マレーに分布する「セキショクヤケイ」。古名は「かけ」「くたかけ」。

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古事記の天岩戸の神話では、常世(とこよ)の長鳴鳥として登場します。日の出と、日の入りに先立って、激しく高い声で鳴くということで、広く時を知るために飼われてきました。

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鶏は神社の境内に放たれて、神の使いのように崇められてきました。家で飼ったり、鶏卵や肉を食べることを禁じられた地方も多かったようです。鶏は思いがけない力を具えていると畏れられていたのです。

夜に鶏が鳴くと、何か悪いことが起きる(特に火災)。水死した死体を探すときは、船に鶏を乗せれば死体の沈んだ所で鶏が鳴く。赤ちゃんの夜泣きには、荒神に鶏の絵馬を納めたり、戸口に鶏の絵を貼っておくと泣きやむ。各地の長者の伝説では、金の鶏を井戸に投げ捨てた。元旦にその鶏が出てきて二声続けて鳴き、その声を聞いたものは長寿を保つ。

酉は窺がい見つめる

十二支に酉をもつ人の性格

酉は9月で時刻は午後5時から7時の間。少し寒い時期に入り、周りの状況を窺がいます(状況判断・観察眼)。状況判断に捕らわれすぎてチャンスを逃すことがあります。

長所 先見の明 計画的行動 感受性豊か 思考力に長ける 几帳面

短所 口の災い 冷たい 高慢 好悪の感情が激しい 見栄っ張り 保守的

酉の守り本尊は、不動明王です。

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