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目からウロコの「十二支講座」⑥

辰(しん) 字源は「振」(ふるう) 十二支獣では龍

大きな蛤(はまぐり)を、手で開く形で「振るう」と同義。草木が活力を振るって伸びる状態を示す。
辰は中国では、大火・アンターレス(夏の宵に南天に見えるさそり座の)首星。ギリシア語で火星の対抗者の意。このサソリを天にいる龍と考えて、十二支獣に配当された。

アンタレス星は殷の時代には、5月を定める尺度となる最も重要な星だったため、それが天にいる龍の心臓を示すと考えられた。

天空を踊り巡る龍の勇姿

陽の気が動き、雷光がひらめき、揺れ動きながらも活発に成長する様子。晩春の万物を育てる土(戊)で、自らを律する気持ちの反動として、闘争的、策謀的になります。エネルギーが燃え上がる土です。

陽気に誘われて山川草木が精いっぱい、生命を振るい動かすアクティブなときです。雲を呼び、風を起こして天空を踊り巡る、龍の勇姿を象徴しています。龍の足は4本、指は5本で四陰五陽の動物です。

龍は鳳凰、麒麟、亀とともに、めでたさを表す「四端」(よんずい)のひとつ。角は鹿、頭はラクダ、目はウサギ、首は蛇、爪は鷹、掌は虎、耳は牛に似た想像上の動物です。
優れた人物を「臥竜」、天子に対するものごとに枕言葉に「竜頭」「竜駕」があります。
インド神話にはヘビを神格化した、人面蛇身の半神で雲や雨を自在に支配する力を持つ、竜神がいます。漁業に携わる人々は、竜神や竜王を祀って海上の安全を祈っただけでなく、農業を営む人々も竜神に向かって、雨乞いの儀式を行っていました。

ヨーロッパの神話に出てくるドラゴンは、翼と爪をもち、口から火を吐く想像上の動物です。爬虫類の形であらわされ、暴力や悪の象徴とされていますが、泉、宝物、女性を守護する伝説もあります。

十二支に辰(龍)をもつ人の性格

辰は論じて難ずる

論じるとは、現在抱えている問題をはっきりさせて(理路整然と整理する)、かつ受容して、次に進む攻撃的な姿勢を表しています。

長所 信用を重んじる 剛毅 おおらか 自負心が強い

短所 感情の起伏が激しい 保守的 論争を好む 破壊的 神経質

辰の守り本尊は、普賢菩薩です。



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