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serial➒ 目からウロコの「四柱推命」②

独習を妨げている難解な専門用語

四柱推命は基本だけマスターするにも、最低100時間以上を要しますから、この投稿ではアウトラインのみお伝えします。

読者の中には専門書をたよりに、独学での習得にチャレンジした方もおられると思います。しかし、専門書のページを開いたとたんに、非日常的なテクニカルターム(専門用語)の洪水で、心が折れそうになります。


数多くある四柱推命の解説書をひもとくと、通変星(つうへんせい)、蔵干(ぞうかん)、十二運(じゅううにうん)、空亡(くうぼう)、神殺(しんさつ)、対冲(たいちゅう)など、馴染みのない漢字の羅列で頭が痛くなります。それらを残らず理解して記憶するのは、至難の業です。

専門用語はジグソーパズルのピース

占う対象者の人間像をレリーフのように、クッキリと浮かびあがらせるのが四柱推命です。難解な専門用語の一つひとつを、ジグソーパズルを組み立てるピースだと思えばいいのです。

最初は100ピース足らずの単純なパズルにも手こずっていたのが、学習を積み重ねることで、1000や3000ピースの複雑な絵画まで、完成させることが可能になるのです。


色も形状も異なる紙片を組み合わせ、一枚の絵を完成させるジグソーパズルは、陰陽五行の過不足で、運気のバランスを読み取る四柱推命とよく似ています。

囲碁や将棋の棋士、推理小説作家に四柱推命の隠れファンが多いのも、複雑な命式を読み取ることによって、未来を予測できる鍵を発見する醍醐味に魅せられているからではないでしょうか。

四柱推命は、占う対象者の生来の宿命と、生涯運の流れ、才能や性格の特性、職業の適性、運気が開花する時期や、体調に変化をきたす時期など、そのひとの人生ストーリーを総合的に推命することができます。

人それぞれの人生の縮図が浮き彫りになって、精巧な画像が得られるのです。多種多様な占術がある中で、「東洋占術の王様」と評価されるほど、的中率の高さを誇っています。

理論的ルーツは易経

四柱推命の理論的ルーツは易経から派生していますから、易の六十四卦を熟知しなければ、解読することは難しくなります。かと言って易から入れば、古代中国の深遠な哲学に恐れをなして、ほとんどの人が挫折してしまいます。

でも安心してください。四柱推命は易の一部分を応用して簡素化された方程式なのです。どんなに複雑に見えても、方程式を解く鍵さえ会得すれば、自由自在に答えが求められるようになります。

四柱推命は厳密にいえば占いではなく、宇宙の継起循環に基づいて未来を予測する「自然科学」だと言えます。そこには霊感や直感、経験則などが入り込む余地はありません。

自分というものを形づくっている、木火土金水という五つの気の状態(五行)が、年ごと、10年ごとに変化していく五行が、相互作用(相生・相剋・比和)によって、どのように形を変えていくのか論理的に追及する作業こそが、四柱推命の未来予知のスキルなのです。

政権の組閣と類似した、四柱の組み立て

四柱推命でよりシンプルかつ的確に、その人の運勢を読み取るポイントは、命式の中心となって働く「日主」と、その日主のもとで手足となって働く「用神」との関係をみることです。


日主は自分自身、用神(ようじん)は自分を支える影の力、日主を動かす原動力(エンジン)になります。日本の国体に置き換えると日主は象徴天皇で、用神は実際に国務や政治を司る内閣総理大臣になります。

用神である首相を中心にして、それを補佐する大臣や官僚、あるいは敵対する野党の配置も決まります。誕生命式は首相にとって、最初の組閣ということになります。民間企業で言えば、代表取締役を中心にした、取締役会の組織図になります。

このほど自民党の総裁選が行われ、岸田内閣の陣容が決まりましたが、この組閣によって内閣の力量や、個性の大枠が決まります。内閣の運命は永遠に続くものではありません。首相はもとより、首相を取り巻く大臣や官僚、野党リーダーの運気が、時間の経過とともに質的に変化していきます。短命な泡沫的内閣と、長期政権に分かれる要因が、この命式の中に潜んでいるのです。
変化を強いられた用神・首相は、そのつど内閣改造に着手します。民間企業も同じように、取締役会の入れ替えを断行します。それによって、これまで首相に協力してきた大臣が野に下ることもあります。
昨日までの敵が味方になり、味方が敵に寝返ることも珍しくありません。極端なケースでは、首相自身が無力となって、政権から引きずり落されることは、先の政権で見てきたとおりです。

災厄を事前に知り、先手を打って回避する

個人の命式をみるときも、自分を助けてくれる身内や兄弟、友人がどれだけいるのか、自分の失脚をねらっているライバルや、足を引っ張っている同僚の有無などを知ることで、運気の波が穏やかなのか、嵐の真っただ中にいるのかが分かります。

自分が現在置かれているポジションを把握できれば、これから巡ってくる運気の吉凶を判断できますし、災厄を回避するために事前に手を打つことも可能になります。


人はともすれば足りないものを嘆いてばかりいますが、取り敢えずは持っているもので持久戦に耐え、足りないものが巡ってきたときに、勝負に挑めばいいのです。

フルスピードで走り続ければエンジンは焼きついてダウンします。適当にギアチェンジをして、ブレーキを踏むことも必要になります。下り坂で思い切りアクセルを踏み込んで暴走する人、逆に上り坂なのに、アクセルを踏まずに後ずさりする人も見かけます。

人は生年月日によって、人生の波動周期がある程度定められています。自然界に季節の循環があるのと同じですが、運気の強弱や盛衰の流れを事前にキャッチするっことで、運勢操縦の達人になれるのです。



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