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占いの場で出会ったミステリアスな体験実話

note初デビューの占い師、彦阪泥舟です。
 よろしくお願い申し上げます。


占い師になるまでの道のり

 私は20代でブラジルへ単身移住しましたが、南米各地を放浪した後に、現地の新聞社やラジオ局、経済月刊誌、時事通信社サンパウロ支局の記者を経て、テレビのドキュメンタリー制作会社を立ち上げ、経営に参画しました。
 17年後に帰国してからは、社史や自伝の出版を目的に「有限会社出版倶楽部」を設立、「生命と祈りをつないで」(NTT関西支社の100年史)や「元祖焼きたてのチーズケーキ・りくろうおじさんのお菓子人生」など、約100冊の出版に携わってきました。

 出版のかたわら、東洋運勢学の習得に手を染めました。独学の教科書を求めて台湾の古本屋へ3年間通いました。記者時代に遭遇した数多くの不可思議な出来事が、占い師を目指す動機になっています。人種のるつぼブラジルで、多様な民族が展開する悲喜こもごもの人生ドラマに接してきましたが、取材を重ねるうちに、人の一生には一定の法則があることに気づかされたのです。

 孔子と肩を並べる儒教のカリスマ・孟子の遺した言葉に、「宇宙は大きな人体、人の体は小さな宇宙」がありますが、人のからだは「気を容れる器」だと悟りました。気は目視することはできませんが、自然の循環とシンクロした規則性をもったリズムを持っています。朝のこない夜はありませんが、夜がこない朝もありません。

 ひとの幸・不幸、吉・凶も、同時同所に共存しながら表になり裏になって、メービウスの帯のように流れています。気力体力をチャージするときと、エンジン全開で猛ダッシュするタイミングさえ計ることができれば、破綻のない人生を歩むことは難しくはありません。かけ違ったボタンをもとに戻すお手伝いをすることが、占い師の使命だと自覚しています。

 占い師になって30年の歳月が流れ去り、占った方々は2万数千名を数えるようになりました。クライアント様のなかには、親から子へ、二代にわたる方も見られます。長引くコロナ禍で、占いファンが増えている昨今ですが、noteを媒体にして占いの伝道になお一層、精進してまいりたいと決意を新たにしています。

 ※私の前半生は、YouTube「彦阪泥舟のcomingout」でも紹介しています。覗いていただければ嬉しいです。


 お伝えしたことはたくさんありますが、おおむね次のような内容での展開を計画しています。

① 東洋運勢学(易経・四柱推命・九星気学・宿曜経)の占術のあらまし。
② 九星気学の本命星で占う、各月の運気の傾向と対策
③ 「泥舟の占いひろば」followers様との交流サロンで、一問一答のご相談に応じます。
④ 占いにまつわる神秘的な実話(コラムとエッセイ)
 
 
Noteデビューの今回は、占いにまつわる神秘的な実話をお届けします。

占いの場で出会ったミステリアスな体験実話

家族に異変が襲ったマイホームへの引っ越し

 今を去る20数年前の出来事です。私の鑑定オフィスに、端正なマスクと清潔な身なりの、中年婦人が訪ねて来られました。部屋に入ってこられた瞬間に、かなり深刻な「霊障」に悩んでおられることを察知しました。

 霊障とは文字どおり、悪霊に取り憑かれ心身に異常をきたした状態を指す、気味悪く恐ろしい言葉です。ご婦人とは初対面の私が即座に霊障と判断したのは、知的な容姿にもかかわらず、眉間のあたりが曇っている、霊障者に共通の特徴が見られたからです。

 思い詰めた表情で話された内容は、霊障にはたびたび遭遇している私にとっても衝撃的でした。念願のマイホームを建てられて、奈良市郊外に転居されて半年も経っていませんでしたが、夢がかなって引っ越して間もなく、家族に相次いで原因不明の異変が襲ったのです。

 最初の異変は、自宅でピアノ教室を開いておられたご婦人に現れました。頭の中で突然複数の人間の話し声が昼夜を分かたず共鳴しはじめたのです。裁判所の事務職員のご主人は、タバコもお酒も呑まず「伝書鳩」のあだ名がつくほど勤勉実直なお人柄で、真面目を絵に描いたような男性でした。

 そのご主人にも得体の知れない変化が生じたのです。引っ越した2ヵ月後から呑めなかったお酒に泥酔して帰宅して、家族に暴力を振るうようになったのです。野球少年だった快活な二人の小学生の男児は、突如、登校拒否で引きこもってしまいました。異変はさらに重なりました。風邪一つ引いたことのない元気印のおばあちゃんが、体調不良を訴えだしたのです。検査の結果はステージ4の胃がんで、余命半年と宣告されました。

 平穏な家族を襲った悲惨な話を聞きながら、私はご婦人に「フリーハンドで結構ですから、新居の見取り図を書いてください」とお願いしました。書き上がった見取り図の玄関を指さしながら、私は思いついたことを確認しました。
「ひょっとして新居の近くには神社がありませんか。この玄関の先は神社の本殿の裏側に面していませんか? そして神社の本殿と新居の間に、流れの淀んだ川か池がありませんか?」。
ご婦人はハッとした表情で答えられました。

「ご質問のとおり、自宅のすぐ前には神社があります。玄関は神社の本殿に面していますし、その間には小さな池があります」。
恐れていた直感が的中した私は、
「マイホームとご家族の命、どちらが大切ですか」。
「もちろん家族の命です!」。
 間髪を入れずに顔を上げ、キッパリと断言されました。

 そのひと言で、忠告をためらっていた私の迷いもなくなりました。ご主人の本命星をもとに吉方位を探し出して、ただちに引っ越す決意を促しました。
「新築されたばかりの家を出るのは残念だと思いますが、このままでは異常事態は悪化するばかりです。この方位の範囲の中で一刻も早く転居されることをお勧めします」。
 占い師の私が関われるのはここまでです。鑑定結果を受け容れ、実行するかどうかはクライアントさんの意思に委ねるしかありません。

生死に関わる異常事態から脱出できた吉方取り

 意を決した表情で私のオフィスを辞されたご婦人でしたが、数カ月後に予期した以上の吉報がもたらされました。
「ご忠告に従って教えていただいた方位へ避難したおかげで、家族全員がもとの生活を取り戻すことができました」。
 眉間の周辺に漂っていた曇りも取り払われ、スッキリした表情でご婦人が再訪されたのです。安堵した私の耳に、「奇蹟」のような報告が飛び込んできました。


 吉方位へ緊急避難したその日から、ご婦人の頭から離れなかった複数の人間の話し声が、嘘のように消え失せたのです。幼い兄弟二人は新しい校区に抵抗もなく、元気に通学を再開して引きこもりから解放されました。お酒を呑んでDVを繰り返していたご主人は、憑きものが落ちたように、もとの下戸に立ち返り「伝書鳩」に戻りました。もっとも驚いたのは余命半年と告げられた、重篤だったおばあちゃんの癌細胞が、ひとつ残らず消えてしまったのです。
 主治医は「なにがなんだか分からない」と、CTをながめながら首をかしげるばかりだったそうです。

 信じる、信じないは読者に委ねるとして、奇蹟の謎解きを試みます。私が新居の環境、特に玄関と神社の本殿、池の位置が凶意の原因だと究明しました。最初に神社ですが問題は本殿と玄関の位置です。本殿は神霊を宿したご神体を安置する社殿ですが、参拝者はここでさまざまな祈りや願いを捧げます。平穏無事を祈るだけのささやかな願いだけでなく、不治の病の快癒や、倒産寸前の危機から逃れる訴えなど、生死を賭けた必死の情念が行き交っているのです。

 もう一つの凶意は池の存在です。神社の本殿裏から流れ出たさまざまな情念や苦悩が、池の水に集約されて新居の玄関から音もなく侵入し、人の心を撹乱する「霊障」を引き起こしたと推命したのです。

 家の中に忍び込む悪霊の呪縛から逃れるためには、その場から離れるしか方法はありません。なかには非科学的でエビデンス(証拠・根拠)のない、迷信やジンクスと一蹴する人もおられますが、私は30数年間の占い師生活の中で遭遇してきた実体験から、〃事実は現象の中にあり〃と確信しています。

事実は小説より奇なり

 今はもう、伝説の番組になりつつありますが、1955年から1967年までの12年間、長寿を誇ったNHKのクイズ番組、「私の秘密」が放送されていました。イギリスの詩人・バイロンの言葉を引用した、司会の高橋圭三アナウンサーの決め台詞が耳に残っています。
「事実は小説より奇なりと申しまして、世の中にはいろいろと変わった、貴重な経験をお持ちの方が多いものでございます」。
 
 現実の世界で目にする出来事は、フィクションによって描かれた小説よりも、奇妙で不可解、神秘的なものだというのがバイロンの説です。「ハリーポッター」を生んだ魔法の国・イギリスを母国にする、詩人の言葉に共感を覚えます。
 
 「占いの場で出会ったミステリアスな体験実話」は、私が日常的に接している、超常現象としてのオカルト体験を伝えるのではなく、東洋運勢学の片鱗に触れていただく機会になれば、望外の幸せです。
   (写真はすべてイメージで、本文とは関係ありません)

                   占導コンサルタント 彦阪泥舟

 個別の占いをご希望の場合は、TwitterのDMか、URLでお問い合わせくださいますように。 https://hikoden.biz


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