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serial ❽ 目からウロコの「四柱推命」①

四柱推命ブームに火をつけたwindous 0.1

「運勢学サイバースクール」も今回で8回目になりますが、今回は東洋占術の王様として定評のある四柱推命を、二回に分けてお話させていただきます。

現在の占いのお客様は、占う方法が四柱推命でないと納得されない傾向にありますが、この古典的な占法が脚光を浴び始めたのは、パソコンのOSに革命をもたらした、マイクロソフト社の「windous 0.1」が登場した、1985年以降になります。

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デジタル社会やITに高い親和性をもった、「ミレニアム世代」の発生と同じ時期になります。手作業では困難だった煩瑣な計算を要する「干支歴」が、パソコンのおかげでワンクリックで検索できるようになったからです。

今世紀半ばまで使用できる「万年暦」まで市販されていますが、四柱推命は独学で習得するには、もっとも難解な占術と言われています。

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一説では400万通りにもなると言われている、複雑で精緻な推命が求められます。有限な人生の中で、完璧にマスターするには時間が足りません。

自然界の法則を写し取った「干支歴」

占う対象者の生年月日時間を、十干と十二支で表したものを「命式」と呼びますが、四柱推命占いは、この命式をつくることから始まります。

十干を天の気という意味で「天干」、十二支を地上の形態という意味で「地支」と呼びます。人が生まれつき持っている気質は、大自然からコピーされたもので、自然界の法則を表す陰陽と、五行で読み取ろうとしたのが四柱推命です。

この図は、わたしが鑑定時に用いている命式表ですが、地支のなかに含まれている十干を「蔵干」と呼びますが、生まれた日によって三種類に分類されます。(余気・中気・正気)


serial ❹でも述べましたが、十干と十二支でセットになった「六十干支」で表記された干支歴は、生まれた年、月、日、時間に、それぞれの干支が配当されています。

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年と月の干支は、地球の公転運動をもとにした四季の移ろいに対応しています。日と時間の干支は、地球の自転運動をもとにした、昼と夜の変化に対応しています。干支歴では一年の始まりは、二月の立春からとなり、時間は二時間ごとに干支が変わっていきます。

四柱から読み取れる現象

次に四柱それぞれが、何を表しているのかを見ていきましょう。

年柱

年柱は人がこの世に生を受けたもとになる、エネルギーの種類を表します。先祖や両親など一生を通して影響を及ぼす環境の状態や、人生の総合的ストーリーを表すほかに、自力では生きることが困難な幼年期も、環境支配が大きく影響することから、この柱で判断します。

月柱

月柱は社会運を見ます。月柱の地支を「元命」と呼び、運勢を司るもっとも大事な影響力を発揮します。仕事の適性を含む、社交能力(ヒューマンスキル)の種類や、対応形態をキャッチすることができます。実社会で自分の力を発揮する、青年から壮年までがこの柱の時代です。

日柱

日柱は個人的な生活能力を見ます。プライベートな場における精神の動きと、行動形態です。地支は配偶者運を見ますが、異性に対する対応能力など、人としての基本がここに表れます。人生のなかでは個性が鮮明に表れる熟年期に相当します。

時柱

時柱は、自分自身を表す日柱のなかに位置していますから、自分が支配しているもの、影響力を与えるものとして、子孫や部下との関係をこの柱でみます。自分の晩年(寄宿の地)を見る柱でもあります。

各柱の土壌が十二運

各柱の下に書かれている符丁を「十二運」(補運)と呼びます。柱の干支を樹木にたとえれば、十二運は樹木が根を張る土壌になります。

天にそびえるほどの立派な大木でも、土壌が瘦せていたり、瓦礫のように荒れていては、しっかりと根を張ることができず、大地からの栄養補給も途絶えて倒れてしまいます。

十二運は「仮想年齢」とも呼ばれていますが、その名のとおり5歳刻みで12種類あります。一時期ブームになった「動物占い」は、この十二運を下敷きにしてつくられました。

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生まれた年・月・日・時間は「誕生命式」と呼びます。自分の意志では変えられない宿命(遺伝子)と見ます。ひとはともすれば、「わたしは悪い星のもとに生まれた」と、わが身の不幸を嘆いたり、「あの人は銀のサジをくわえて生まれてきた」と、人の幸せを羨んだりします。

生年月日、特に生まれ日によって、命式が吉と凶に分かれることは否定できません。星という字、生まれた日と書きますね。

実年齢とは無関係の生命活力

では誕生命式に恵まれないひとは、生涯不幸を背負い続けるのでしょうか。10年ひと節で訪れる「大運」と、毎年変わる干支(年運)を、後天運と呼びますが、この後天運が宿命を動かすエンジンになり、人それぞれ固有の運勢を創ることができるのです。

後天運(特に大運)をみるときは、先述した十二運を優先する必要があります。

10年サイクルで変動する十二運は、その時々の生命活力や、エネルギーの強弱をみる暗号のようなものですから、実年齢とは大きくかけ離れることもあります。

極端な例でみると、実年齢は15歳なのに、仮想年齢は60歳、反対に実年齢は70歳なのに、仮想年齢は20歳というケースも見かけます。

小・中学生時代から老成して見られた人や、老齢の域に達してから若返っていく人がいますが、これは十二運のなせるワザなのです。

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幼いときに神童ともてはやされた秀才が、成人したときにはただの凡人になっていたり、40、50代の働き盛りに、鳴かず飛ばずできた人が、還暦や古希を過ぎてから頭角を現す、大器晩成型の人など、さまざまな人生ドラマが展開されます。

運勢は誰に出逢うかで変わるもの

四柱推命の命式を眺めているだけで、私小説の短編を読んでいるような錯覚を覚えることがあります。わたしが時々受ける質問があります。

これは誰もが抱いている疑問だと思いますが、「誕生日が同じであれば、生涯運も同じ運命をたどるのか」という、素朴な問いかけです。

誕生時間が数分しか違わない、一卵性・二卵性双生児の場合は、なおさらのことです。四柱推命は誕生時間が不明の場合は、全体の70%程度しか占うことは適いません。

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誕生時間が異なれば宿命(DNA)に違いが出てきます。時間まで同じ人は、同一の運命プログラムを持つことになります。ただし、そのDNAのスイッチを入れるのは、そのひとが成長していく環境によって異なることになります。

世界人口77億人の中には、当然、誕生時間まで同じ人たちがたくさんいます。その人たちが、新型コロナウィルスに同時に完成しているかと問われれば、疑問符がつきます。

ひとの一生は誰に出逢うか(とくに師と呼べる人)、どんな書籍に出会ったかによっても、人生ストーリーに変化が生じます。ただひとつ、わたしの実占経験から言えることは、生涯運の流れ(リズム)は共通しています。


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