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目からウロコの「十二支講座」⑦

巳(し) 字源は「巳」(やむ) 十二支獣はヘビ

草木が盛りを極めて成長が止まった状態を示します。万物が繁盛の極になった状態で、植物の成長の終わり。
初夏の火。表面は陰(丁)で、内面に陽火(丙)を含むので、華やかさを求めて思い切った行動をする。
巳をヘビに当てたのは、巳の殷墟文字そのものが蛇であったため。ヘビは舌の先が二つに分かれていて陰の気。


吉凶の落差が激しいヘビのイメージ

ヘビは本来おとなしい動物ですが、どうしても人に嫌われやすい存在です。聖書にも「それは昔」と原因物語に、アダムとイヴをそそのかした悪行が記されています。

手足がなくウネウネと動き回り、大きな口を開けてなんでも吞み込んでしまうことから、気味悪さがきわだっているのです。世界の熱帯、亜熱帯地方には2700種が分布していますが、性格は執念深いと信じられ、ヘビを殺すと祟ると恐れられています。
古事記に記された、素戔嗚尊が八岐の大蛇を切り殺して、櫛名田比売と結ばれた話は、水害(大蛇)を制圧することで、その地の稲作を管理することを暗示していたのです。ヘビは田の水を支配する神という地方もあります。

七福神のひとつ弁財天は巳の日に祀られています。弁財天は学問と芸術の守護神ですが、もともとインドの川の神で、ヘビのイメージが定着しています。人頭蛇身、または蛇頭人身でつくられた弁財天も少なくありません。

ヘビはまたネズミのように神の使いに止まらず、むしろ神そのものと信じられていました。奈良の三輪山(桜井市)の神が、ヘビの姿で美しい姫(活玉依姫)に通って、人の世に三輪の神の子孫を残したという伝説が残されています。


各地の英雄の出自についても、蛇体の神が美女に通って産ませたという話が、多く残されています。

十二支に巳(蛇)をもつ人の性格

巳は訴え疑惑する

巳は陽が極まるピークアウトを示し、万物はしばし静止します。(満つれば欠ける)。爛熟期の巳は燃え上がり、エネルギーを外に出して訴えます。思ったことが全て外に出る情熱。情熱に任せて行動し、その後から思考する。コントロールできなければ炎が燃えさかり、火災を招きます。

長所 明るい 探求心旺盛 思慮深い 柔軟性

短所 執着心 嫉妬深い 自己顕示欲旺盛 刹那的

巳の守り本尊は、普賢菩薩です。




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