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音楽の権利の話①【CDが売れたら誰のお金になるの?】

こんにちは、hikkyです。


今回は音楽の権利の話を、何回かに分けて書きます。

コロナ発生以来、8万件以上の音楽ライブなどのイベントが中止・延期となり、4000億円以上のマイナス経済効果があったという試算があります。


無観客ライブをしてみたり、様々な新しい方法が試されています。

VRAR、そしてその礎となる5Gが普及していたら、もっと有意義な無観客ライブになっていることは間違いないですが、現時点ではまだまだ現場でのライブには程遠いですよね。

VRライブが普及すれば1つの場所にみんなで集まらなくても何万人が、全員最前列でライブが見られる、ということも十分考えられます。

VRの話がしたいわけではないので、このあたりでやめます。


問題は無観客ライブがスタンダードになると、良い面もあるが、困る人も出てくる、ということ。

音楽には権利が存在するからです。

一人でパフォーマンス、プロデュース、楽曲制作、CD製作、ライブ製作など全部をしているなら権利は1人のものですが、そんなケースは少ない。

誰かの曲をカバーしてライブをしている方は要注意です。


そこで、まずは楽曲・音源の権利について、私が作った『あなたの心にダイレクト向かい飛車』という曲の権利関係を題材に、解説してみます。


☝上の記事を第2回くらいまで読んでもらえると「『あなたの心にダイレクト向かい飛車』って何?」がわかって頂けると思います。


絡んでくる権利は著作権原盤権です。

著作権』は①詞②メロディーオケの権利。

「③オケの権利」だけ少し色が違います。

「カラオケのオケの権利は誰のもの?」となります。この話は次回。

原盤権』はCDなどの音源の権利です。

CDが売れたら誰の収入になるのか。


『あなたの心にダイレクト向かい飛車』はCDと配信でリリースをしています。

楽曲に関わっているのは6人です。


歌い手:佐藤希(のぞみん

作詞作曲、プロデュース:私(のぞみんP

編曲・楽器演奏:私の大学時代のバンド仲間4名


さて、著作権原盤権誰に何%ずつあるでしょう?




ちょっとヒッカケっぽくしてみました。笑


【正解:権利関係は100%私が持っている

著作権は基本、作詞作曲者。

原盤権は基本、プロデューサー(事務所があれば事務所)。

のぞみんはこの曲について、楽曲・音源の権利を全く持っていません

イジワルとかではなく、そういうものなんです。

極端に言うと、私が「ライブで歌うの禁止」「CDも売っちゃダメ」と言えば、のぞみんは逆らえません

そんなこと、言わないとは思うんですが。笑


これ、かなり大事なことなので、あえて書きました。

オリジナル曲を提供してもらった経験がある方で「私(たち)に権利あるのかな?」と思った方。

もしいたら。

「かな?」がついている時点でその曲の権利は、まず間違いなくあなたには権利がありません

権利を付与されているなら、権利の話をされるはずです。


『あなたの心にダイレクト向かい飛車』の場合は、私の持つ原盤権によって得られた売上を、決まった割合でのぞみんと分け合う契約をしています。

そりゃそうです、仮に私が『ダイレクト向かい飛車』を歌っても、1枚も売れない。笑

のぞみんが歌うからこそ『ダイレクト向かい飛車』には価値が生まれるのですから。

ただし、契約と言っても口約束です。

私がもし悪い奴なら、全てを自分の収入にすることも簡単にできる、ということ。

これも大事なことです。知っておくべきことです。


私は『のぞみんP』と肩書きにつけているのですが、プロデュースやマネジメントの契約を結んでいるわけではないので、正確には『ダイレクト向かい飛車P』です。

例えば、のぞみんが数万人のお客さんをライブで集めたとしても、私には「少し売上くれよ」という権利はありません。

「のぞみんP」って響きが良いので慣れてしまったし、使わせてもらってます。

最近は「のぞP」と略されるようになった。のぞみんにまで


あなたの心にダイレクト向かい飛車が絡まない、のぞみんの活動に関しては、私には何の権利も権限もありません。

たまにダメ出しはします。そういうときの私はボコボコに言います。

こないだ「優しく育てて!!」って酔っ払ったのぞみんに怒られましたが。(ムチャクチャ可愛かった。のぞみんPの役得。なお、私とのぞみんの間に男女の関係は一切ありません)

ボコボコに言うのは、多少は音楽に造詣がある(?)口うるさい観客と同じ目線です。


さて、話は変わりますが。

私はここ1年ほど札幌の地下アイドルライブにちょこちょこ行っています。

他の都市の地下アイドルライブに行ったことがないので、同じようなシステムなのかはわかりませんが。

初めて行った時には、衝撃を受けました。

パフォーマンスがどうこうとかではなく。

こんなライブをすることが許されていいのか!?」と思いました。

最近は慣れてしまったけど。


キーワードは『カラオケ』と『取り置き』です。

続きは明日書きます。

どうぞご覧ください。

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