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【英語歌詞解説】#3: I will see you again

マリウス葉さんの23歳のお誕生日に寄せて。

2022年9月7日に発売されたSexy Zoneの22枚目のシングル「Trust Me, Trust You.」の中の楽曲「See you again」。
発売後、メンバーのマリウスくんの卒業が発表されたことと歌詞の内容が相俟って、グループから世界に羽ばたいていく彼の背中を押して送り出すような、暖かい雰囲気の曲です。
全編英語詞で、どこかThe Policeの「Every Breath You Take」を思わせるような、懐かしい洋楽っぽさのあるサウンド。

2月14日のバレンタインデーのスペシャル企画として、Top J Records(Sexy Zoneの所属レーベル)の YouTubeチャンネルにLyric Videoがアップロードされました。

全編英語詞の曲ですが和訳もついていて、その訳し方が詩的でとってもすきだったので、ここで取り上げてみようと思います。

See you again

タイトルとなっている「See you again」は、お別れの挨拶の言葉。
個人的にはあまり馴染みがなくて、どちらかというと「See you later」「See you next week」みたいに、againではなく具体的な時間を添えて使ったり、「I hope to see you again.(またお会いできたら嬉しいです)」みたいにフォーマルな形で使うことの方が多いかなぁと言う印象。
ちょろっと調べてみると「See you againは永遠の別れのようなニュアンスを持つ」みたいな記事も出てくるのだけど、使われる文脈によっていろんなニュアンスを持つのかなぁという気がします。

will

タイトルは「See you again」ですが、歌詞の中では「I will see you again」と「I will」をつけて出てきます。
この「will」という単語。「〜だろう」と未来を表す文で使う助動詞です。

(例)He will come back tomorrow.「彼は明日に帰ってくるだろう。」

ただ、単純な未来というよりも、話し手の強い意思や確信を表すのに使われることが多いです。

(例)I will call you later. 「後で電話します。」 (電話するという意思)
(例)It will be sunny tomorrow. 「明日は晴れるだろう。」
  (雲行きや天気予報などから晴れることへの確信がある)

また、willという単語そのものが「意思」という名詞で使われることもあります。映画「ラーゲリより愛を込めて」の英題「Fragments of the Last Will」はこの名詞のwillが使われています(「last will」は遺書という意味)。

"I will see you again."

はてさて。
前述の「See you again」lyric videoでは、歌詞に出てくる「I will see you again」は「僕らはまた出会うだろう」と訳されています。
先ほどの「will」の持つ意味を踏まえた上で考えると、この「I will see you again」は「流れに身を任せていたらそのうち出会う時がやってくると思う」とか、「また会いたいな、会えたらいいな」というニュアンスではなく、強い意志や確信を持って「僕らはまた出会うだろう」と言い切っている
このフレーズに込められた思いの強さを切り取った素敵な訳だなぁと感じました。

Hope to see you guys see each other again

2022年12月31日に芸能界を引退したマリウスくん。
これからはもう姿が見られなくなるのかな……と思っていたら、なんと2月末にオープンな形でインスタを開設。
ストーリーズでQ&Aをしたり、お誕生日の今日はドイツのベルリンからインスタライブをしたりと、顔を見る機会が結構あって、なんというか嬉しい拍子抜け。
他のメンバーもラジオや雑誌の取材で普通に名前を出したり、過去の写真や動画が紙面や番組で普通に使われていたりするので、「Sexy Zoneのマリウス葉」も「一個人としてのマリウス葉」にも、これからも触れることができるのかと思うとちょっとホッとする気持ちもあり。

だとすると、この曲に込められている「I will see you again」は、それこそ「永遠の別れ」なんかじゃなくて、「これからもいつでもまた会える」ことへの確信と、「この先、お互いにもっと成長していって、それぞれの人生がまた交差するだろう」ということへの覚悟が感じられる気がします。

いつか、世界の大舞台で、今よりもっと大きくなった姿で彼らが再会する。
そんな光景を見ることも、勝手ながら願っていたいなぁと思うのです。

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