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誠実な人づくりで、世の中を変えるものづくり ~株式会社 小島光学製作所(埼玉県秩父郡東秩父村)~


ビデオカメラレンズの製造会社から、“世の中のありようを変革する最先端企業”へ

埼玉県内唯一の村である東秩父村にある小島光学製作所は、さまざまな産業分野で用いられる光学レンズの製造を行っています。
かつてはCanon社の専属工場としてビデオカメラ用のレンズを製造していましたが、デジタルカメラの普及や製造業の海外展開などが進むに連れて、他の産業分野への挑戦が始まりました。

業務縮小の危機に直面して、自社の持つ光学レンズの加工技術の価値を捉え直したことで、その高度な技術を活用してより広く社会の発展に貢献できる可能性に気づいたのです。

同社ではさまざまな用途の光学レンズを手がける
自社で培ってきた高度な技術の価値に気づく

現在、手がけているのは測定機器やFA(ファクトリーオートメーション)、研究開発、医療機器、映像機器、半導体製造装置など、多岐にわたる分野の光学レンズの製造。
まさに社会の発展に寄与する分野ばかりです。

同社が掲げる”世の中のありようを変革する最先端企業になる”というビジョンが反映されています。

いい「ものづくり」は誠実な「人づくり」から

同社の経営理念は、「ものづくりは人づくり」
このことについて、小島社長は次のように語ります。

「機械はお金を出せば買うことができます。単に良い機械がいっぱいあるだけではダメで、その機械を大切に正しく使える人財が大事なんです。世の中には同業者の方々がいるわけですが、その中でお客様が私たちの会社を選んでくれるということは大切な何かがあるからだと思っています。私たちは人づくりに力を入れている会社であり、そこをお客さまにも評価をいただいているのではないかと考えています。」

「ものづくりでは誠実さが大切」と小島社長

同社が大事にしている人づくりの中で最も大事な要素として、小島社長は迷わず「誠実」であることを挙げます。
そのことを社員の方も実感しているようです。

大手の食品製造会社から1年前に転職した小島健太郎さんは、次のように語ってくれました。

「大きい会社だと1人でできることや任せてもらえることは小さく、ある程度やっていれば安定している反面、もの足りなさを感じていました。もっと自分で考えたり、動かしたりできる小さい集団だったらおもしろいのではないかと思って入社を決めました。今は品質管理というお客様との窓口を担当しているのですが、ダイレクトに評価を受けるので、責任は大きいですがやりがいにもなっています。その中で気づいたことは、会社の名前というよりもまず『人を見られている』ということです。この人はちゃんと誠実に対応してくれるからお願いしたい、そういう社員がいるこの会社は良い会社だ、と評価していただけることが多いですね。もちろん嘘はつきませんし、できないことはできないといいます。そういう誠実な対応を心掛けています。それは私だけがそうなのではなくて、これまで会社の先輩方が築き上げ、伝えてきてくれたものなのだと思います。」

先輩たちが築いてきた人づくりの文化を引き継ぐ

「ものづくりは人づくり」
それが単なるトップダウンではなく、先輩から後輩へ脈々と受け継がれてきた会社の「文化」になっていることがうかがえます。

小島さんの言葉を聞いた小島社長が、照れくさそうにしながらも非常に嬉しそうに笑っていたのが印象的でした。

コツコツと培われてきた人づくりの「文化」

社員の方々がこれまで築き上げてきた誠実な人づくりの文化。
日頃は1人で作業と向き合うことが多い中で、それはどのように育まれ、社員の間で共有されてきたのでしょうか。
同社ではコツコツと毎日続けている2つの習慣がありました。

一つ目は、優れた経営者が書いた著書から社長が抜粋した文章を、少しずつ毎朝読むこと。
社員の皆さんは、毎朝出勤すると工場の入口に掲示してある文章を読み、読んだらチェックするということを続けているそうです。
毎日全員にチェックがつくことはなかなかないそうですが、毎日続けることで自然と大事なことが頭に残り、何かのタイミングで業務に生きてくることがあるといいます。
また、続けていることで変化が生まれ、意識して取り組むようになった社員も増えてきています。

毎日続けてきたことが力に

二つ目は、通称「徳目」。『13の徳目』という教材を使って、お昼休憩が終わる12時45分から毎日15分ずつ取り組んでいます。
徳目では5、6人のメンバーがグループになり、テキストの文章の読み合わせを行った後、日頃の出来事などを共有し合います。
月ごとにメンバーが入れ替わるので、自然と担当以外の部署のメンバーともコミュニケーションが図られているといいます。
また、この時間の中でお客様から寄せられたお声が話題になることがあり、それを社員間で共有することで、自社の価値を各自が再確認することにもつながっているそうです。

ものづくりにはチームワークも欠かせない

製造業というと業務時間中は黙々と作業をしているイメージがありますが、「ものづくりは一人ではできない」と小島社長は言います。
だからこそこのような社員間のコミュニケーションの時間を同社では大事にしています。
同社の人づくりの文化は、このような日々の積み重ねによって培われてきたものなのです。

こんな人と働きたい!

最後に一緒に働きたい人のイメージをお聞きしました。

「私たちの会社はものづくりの会社ですので、ものづくりと真摯に向き合える人です。これからは、専門分野の幅を広げたいので、理系の大卒の方に来てもらえると嬉しいです。ただ、それに限らず、高卒で文系の方でも力を発揮できる場は、たくさんあります。いろんなことを自分から学んで、適切な選択をしたり、より良くなる提案をどんどんしてくれるような、素直で向上心のある方に来ていただきたいですね。」(小島社長)

「やはり誠実な方が向いていると思います。逆にそうじゃないと合わないのではないかと。製造業なので、小さいころプラモデルが好きだったとか、ものづくりが好きな方は楽しいと思いますね。あとは、測定しながら作るなど業務の中で数字を使うので、数字を扱うことが好きという方は有利ですね。
私は法学部だったので最初はまったく分かりませんでしたが、光学やレンズのことを勉強するようになって、理解が深まってきたと感じています。自分で『なぜ』をちゃんと考えて、解決に向けて向き合える、学ぶことのできる方と一緒に働きたいですね。」(小島健太郎さん)

【こんな人と働きたい!】

・誠実
・素直
・向上心がある
・ものづくりが好き

経営者様に聞きました

Q 一言でいうと貴社はどんな会社ですか?
光学レンズの製造を主体とした製造業です。

Q 貴社の特長、PRポイントを教えてください。
お客様のお困りごとに誠実に真摯にお応えしています。
我が社の強みとしては、①誠実、真摯、熱意ある社員、②創業76年の確かな技術、③材料調達から製品完成まで一貫製造、④最新の生産設備、⑤誠実な協力会社様との独自ネットワークの5つが挙げられます。

Q これからの会社のビジョンはなんですか?
我が社のビジョンは、”世の中のありようを変革する最先端企業になる”です。
私たちの光学加工技術で、世界の人々の暮らしを良くする発展のために寄与したいと考えています。このために最先端の
研究開発分野で活躍しているお客様と共生を目指しています。ここでは、お客様の様々なご要望にスピード感を持ってお応えできることが必要です。
私たちは、最先端設備を保有し、そして、それを活用できる“人財”の育成に力を注いでいます。

Q これからの会社の成長のためにどんな人材を求めていますか?
① 素直な人、②誠実である人、③昨日の自分を少しでも越えようとコツコツ努力出来る人、④自分の意見や考えを述べる人

Q 社員には会社の成長にどんなふうに関わってもらいたいですか?
自分の人格を高めることが会社の成長につながり、自分自身の幸せに直結することを理解して、日々の活動に全力で取り組んでほしいです。
人格は、生まれもった性格にプラスして、日々の社会人生活で作り上げる哲学で高められると考えます。素直にあるべき王道を実践・行動できる人を目指してほしいです。

Q メッセージをお願いします
会社ではさまざまな学びの場を準備しています。
楽しく取り組み、一緒に成長していきましょう!

【プロフィール】
代表取締役 小島久充(こじまひさみつ)
休日の過ごし方・趣味:友人とお酒を飲む、カラオケ、ゴルフに行くのが好き

若手社員の方に聞きました

Q 一言でいうと貴社はどんな会社ですか?
真面目で熱意ある社員さんがきちんとレンズを作る会社です

Q 入社を決めた理由、きっかけを教えてください。
新卒で5年間、製造業の経理をしていました。大きな会社ということもあり安定はしていましたが、新しい環境で挑戦をしてみたくなった事が転職のきっかけです。前職と全く異なる光学業界で、社員1人ひとりが活躍できる環境、”人”の教育に力を入れている会社の理念や想いに惹かれ入社を決めました。

Q この会社を選んで良かった、この会社のココが好きと思うことは何ですか?
”ものづくりは人づくり”の経営理念の通り、人の育成に力を入れている点です。人財教育の時間が日々の業務の中にも確保されており、レンズ製造の技術を取得することはもちろんですが、人として成長できる環境・制度が充実している点が会社の好きなところです。

Q 仕事を通じてどのように成長していきたいと思いますか?
レンズ加工の技術を習得するだけでなく、仕事を通じて深い知見と広い考え方を持った人間に成長していきたいと思っています。”技術は人格の上に立つ” この言葉を体現したような社員に成長していきたいです。

Q 「この会社に入るとこんな成長ができる」と思うことは何ですか?
1人前の技術者になるには時間はかかりますが、レンズ加工の技術を習得できます。また、他の社員の方と交流する学びの時間が用意されているので、様々な人の考え方や意見に触れ、自分自身の視野を広めたり視座を高くすることができると思います。

Q メッセージをお願いします
山奥の自然溢れるのどかな環境ですが、刺激あふれる成長の日々を過ごすことができると思います。学びや成長に対して高い志を持った仲間を歓迎します!

【プロフィール】
製造管理課 主任 小島健太郎(こじまけんたろう)
休日の過ごし方・趣味:友だちと一緒にゴルフやお酒を飲むこと。最近は登山を始めた。

基本情報

・企業名 株式会社 小島光学製作所
・所在地 〒355-0375 埼玉県秩父郡東秩父村御堂740-1
(GoogleMAP→)https://maps.app.goo.gl/8BeFsLQnhE42DkqUA
・設立年 1961年(昭和36年)
・事業内容 光学素子(レンズ)加工、光学ユニット設計・製作(測定機器、FAファクトリーオートメーション、研究開発、医療機器、映像機器、半導体製造装置など)
・従業員数 32名(2024年5月現在)
・ホームページURL https://kojima-kogaku.co.jp/
・参考情報

【高校生向け企業紹介動画】
https://www.youtube.com/watch?v=3nAVoAi8gk4&t=8s

【企業紹介パンフレット】


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