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賃貸か持ち家か

はじめまして

メディカルソーシャルワーカーを中心としたひきこもり支援に関する任意団体「ひきこもごも」と申します! 自分の こころを守る、自分らしく幸福に生きる、をテーマに学校では教えてもらえなかった、考え方、生き方を、真剣に考えています!

今回は「賃貸か持ち家か」というテーマでお伝えします。

「男女間の友情は成り立つか」と比肩する永遠のテーマである「賃貸か持ち家か」というテーマですが、「投資商品や金融資産としての価値」や「団信や税制上の優遇措置、金利動向を踏まえたお得さ」、「インフレやレバレッジ効果を踏まえた資産価値」といった切り口での検討が盛んな一方、ライフイベントからみたデマンド視点からの考察が少ない印象を受けました。そこでライフイベントを踏まえた考え方をギュっとまとめて再確認していきます。

4LDKは生涯必要か

あまり語らない2つの視点

8000万のローンを組む必要のあるマンションへの転居は、確実に分譲に軍配があがるでしょう。立地のいい分譲物件は減価償却とインフレが相殺し合うので、マンション価格はあまり下がらず(場合によっては高騰し)売却益が期待できます。そのため賃貸はただ支払い続けるだけですがローン返済は資産形成として機能するといえます。

また税制上の優遇、低金利政策など景気を刺激したい政府の思惑と一致して返済の追い風となるでしょう。

しかし2つの視点が抜けている考察が多いと感じています。
ひとつは、大きい間取りが必要な期間は人生において20年程度だということ。
もうひとつは、築30年のマンションに新築と同じ25万ほどの月々の返済があることです。

1.大きい間取りが必要な期間は人生において20年程度

1LDKで子育てはできないと感じる方が多いと思います。しかし子育てを終えてからの夫婦生活の30年間は、小さい間取りで十分になっていることでしょう。そのため、築35年のマンションを売りに出して、ちょうどいい間取りのマンションを、今度はローン返済能力の低くなった年齢なので一括購入しなおさない限り、不要な大きい間取りに住むことになり、価値を持て余してしまうことになります。

2.築30年のマンションに新築と同じ25万ほどの月々の返済がある

都内の4LDK 8000万 35年 1.2%金利 頭金なし の月の返済額が25万程度でしょう。新築時にはなんの疑問もない「賃貸だった場合の家賃と一致するくらいの返済額」で、心理的に問題ありませんが築30年のマンションは、共有部は汚れなどを感じ、サッシやベランダ柵など管理組合で修繕計画の足並みをそろえるような部分は劣化が目立つようになってきている「それなりに哀しみの出てきた中古物件」です。しかしあと5年の返済期間は引き続き25万を支払い続けます。元金均等返済はその限りではありませんが、ほとんどの契約は元利均等返済なので、築30年のマンションに新築と同じ25万ほどの月々の返済があることになるわけです。同じ月々の支払いで、ピカピカのマンションに住むこともできる感覚を知っているだけに、返済していると強く感じてしまうかもしれません。

変化によわい

ハザードマップや近隣の交通、都市計画はマンション購入前に念入りに調査するでしょうが、都市計画は時に大きく変更されることがあります。思ったような都市にならなかったり、近隣にドエライ住民が居ついたり、河川の氾濫を経験してしまったり、家族の思わぬ増減があったり、まったく警戒していなかった変化に対応を迫られることがあると、どんな保険商品も機能しない支出を強いられるかもしれません。

不動産投資は暴利をむさぼってない。

近年の投資利回りをアセット毎に見比べても、リートでの利回りは、決して暴利といえる利回りを示していません。リスクマネジメントをすると、そこまで高利回りは得られないのです。株式や、それこそ暗号資産のような利回りを示していれば、「とにもかくにも家を買え、借りるな」とお伝えするところですが、かなりよい投資ができたとして10%利回りがあってはじめて不動産投資家を名乗れるかもしれません。

好きに決めていい

つまらない結論ですが、賃貸と持ち家の優劣は釣り合ってしまっているといえるでしょう。赤と青のどちらが優れた色かは決められませんが、好きな色は決められます。だれかを説得する必要がないのです。夫婦間の価値観を確認し、気に入った考え方の方を選択して問題ないといえるのではないでしょうか。

今回は「賃貸か持ち家か」というテーマで発信しましたが、普段は、人間にとって幸福とはといったテーマ以外にひきこもりについて発信しています。だれにとってもひとごとではない、明日の自分でもあるひきこもり。一度考えてみてください。

ひきこもりには理由がある

「親がしてはいけないこと」と銘打ち「ひきこもりには理由がある」を合言葉に、いまひきこもっているひとが、いまどういう状態なのかを考えています。ひとは理由なくひきこもりません。根源的な課題解決なしに性急に回復したような状況だけを求められてしまう当事者はたくさんいらっしゃいます。その環境出力だけを達成しても予後がよくない傾向にあります。いまどういう状態なのかをきちんと考える事で、一時的な状態変化に惑わされず、いま必要なものが考えられます。
当事者にとっても、家族などの身近な伴走者にとっても、理解してほしい、一度考えてほしい内容になっています。ご一読くださいませ。

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