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鳥肌が立つくらい好きなもの、ありますか?

リーガ・エスパニョーラのトップチームの監督に初めて就任した日本人および女性である、佐伯夕利子さんの「教えないスキル ビジャレアルに学ぶ7つの人材育成術」

ビジャレアルと言えば、かつて期間付き移籍で所属していた久保建英選手によって、日本でも認知が広がったチーム。

佐伯さんはそのビジャレアルでのチーム育成に深く関わり、Jリーグでも常任理事を務められています。

■指導者としての在り方

「フットボーラーを育てればいいわけじゃない。人を育てるのだ。」


トップリーグで活躍する選手は本当に0.03%と一握りで、しかもその後自己破産する選手も多いそう。

チームが変わるために指導者が変わっていくことを覚悟を持って実行されたそうで、

「選手をけなしたり、威嚇したり恐怖を与えたり責任を背負わせたりする人は支配者であり、決して指導者ではありません。」

「いいね!は無意味な言葉。」

「自分は認められている、自分の意見を聞き入れてもらえていると選手が感じること。」

「指導者は、選手の学びの機会を創出するファシリテーターに過ぎない。」


指導者としての心構えには、深く説得力のある言葉が並びます。

■禅のような考え方も

「learn、unlearn、relearnの繰り返しが必要」

「受け入れられなかったら、まずは受け止めよう。」

「人は知っていることしか、見えない。」


■選手自らが考えることをいかに促せるか。

「自分たちで気づいたものを学びにしなさい。」

「これはどんな意味があるの?そこに判断はある?何の学びがあるの?」

「日本のスポーツ界には、一生懸命に頑張る文化はあるけれど、選手が自ら考えて行動する文化がなさすぎる。」


選手自らが考えて学んで行動することをいかに促すか。具体的に要素分解して体系化されています。

「対象となる人たちのどんな要素に私たちは反応しているか。」
1.attitude 彼らの態度や姿勢
2.aptitude 彼らの適性や才能
3.being 彼らの存在やありよう

「beingを許容し、aptitudeをサポートし、attitudeに関してのみ叱る。」


■指導者としての言葉

指導者としてかける言葉も、とても大切にされていることが分かります。

「言葉はアクションを生む。アクションはパフォーマンスを生む。だからこそ注意深く言語化しよう。」

「主語を選手に置き換える作業」

「教える、は指導者や上司が主語。
学ぶ、は選手や部下が主語。」

「静かにしていることや、無言であることに、もっと意識を向けよう。」

「見る、聴く、受け入れる。
すべてつもり、になっていないか。」


■さらに具体的な手法

1.主観だけで考える癖をなくす
2.自分の考えを一方的に伝達しない
3.答えに正解はない

「スペインでは90分以上は練習しない。なぜなら試合が90分であるから。最も現実に近い状態でトレーニングすることが、クオリティが高い状態とされている。」


■とても素敵でグサっと刺さる言葉たち

「世の中には自分ではどうすることもできないことがある。だからこそ、自分の力で向上できるものに意識を向けること。」

「日本は生き易いけれど、息苦しい国。」

「鳥肌が立つくらいサッカーが好き。」


この最後の言葉がすべてですよね。
だから、どんなことがあっても生きていける。
鳥肌が立つくらい好きなもの、ありますか?

#佐伯夕利子
#教えないスキル

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