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推しエコノミー。

「オタク経済圏創世記」の著者でもある中山淳雄さんの最新刊「推しエコノミー」。

beBitの藤井さんがセミナーで激推ししていたので読みましたが、こちらもめちゃくちゃ面白かったです。

■鬼滅の刃の成功として、放送配信はお金を稼ぐところではなく、なるべく面を広くとってユーザーに認知してもらうためのものと割り切ったことがある。

■TVはもはや貴重な映像の初出しプラットフォームではなく、Twitterを片手にライブを楽しむアーカイブプラットフォームになる。
他のメディアで行われた後に、その残光を使って惑星のように周辺で拡張させる従属的な役割になった。

■売れる商品は流通を選ばない。

■2025年には世界ゲーム市場は30兆円に。

■ユーザーの時間対感動という、感動コスパ指数の高さが重要に

■恋愛→結婚→性愛→出産という近代物語が終わりを迎え、恋愛/性愛/結婚/出産という分断時代に、それらのつながりようのない虚無感は合間を穴埋めしてくれる。
恋愛、性愛、結婚、出産の一つ一つはに内包されるしがらみや自分の自我から解放されて、自分の代わりに頑張っている「推し」を応援する。
人々は理想の人生を「生きなおし」するような作用を与えるものになっている。

■タイムパフォーマス=タムパの概念
人々の視聴行動は時間の投資対効果を最大化する方向へと向かっている。

■ゲーミングプラットフォームROBLOXによる新しい公共空間

■リーチからリールへ
ハリウッド経済圏型ファンビジネス商品購買→オタク経済圏型ファンビジネス作品関与

■推しエコノミーの真髄
すぐに終わらないかどうか、質の良いインフルエンサーが推しているか、ハマっていったときにそれに見合う感情的報酬が得られるものか、を常に推し量る。
自分が100%生み出したものをリーチでみせるものではなく、リールとして関与を引き出す。熱量を上げていきながら運営していくことによってサービスとしての質を高め続ける。

■閉じた商品と開かれた商品
商品は売るものではなく、運営するものになってきている。

■日本のアプリは世界と比較してLTVが高い

■生物も企業も変温動物と恒温動物に分けられる。重厚長大がメリットである恒温動物とい嬉しい大企業に対して環境変化に適応できる変温動物という中小企業の構図。

■変態、突然変異=ミューテーションの重要性

■日本と欧米の違い
欧米は憑依キャラクター、日本は象形キャラクター
日本人は仏像をつくってから宗教心に目覚める。

■経験する自己と物語る自己
実際に経験しどう味わったかという事象そのものよりも、その体験や味がどうだったかを誰がどのように語っているかが集合体感として自分に内在化してしまうときがある。

#推しエコノミー
#中山淳雄

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