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千葉ロッテマリーンズ・谷川唯人捕手 3年目の記録(1)2月

2023.2.1キャンプイン
例年通り、石垣島でキャンプイン。
2/1より数日前に前乗りして元気に練習に取り組んでいたようです。

ロッテ石垣キャンプのいいところは1.2軍で場所が分かれることなく全選手同じ場所にいること。
各施設間の移動は大変ですが、県を跨いだり海を跨いだりしなくていいのは神仕様だと思います。(キャンプ後半は糸満組と石垣居残り組に分かれますが)
また2023年の石垣キャンプは1軍と2軍にチーム分けするのではなく毎日ランダムに振分け(多少の偏りは感じましたが)されて、いろいろな選手との交流が見られたのもとてもよかったです。
今振り返っても楽しい。

捕手っぽいメニューの拾い出し

毎日捕手としての練習メニューをこなす日々。
「捕手として」
これ、一番大事な部分です。
シートノック、投内連携、ブルペン、ライブBP、シート打撃、ブロッキングやキャッチング練習...捕手として参加するすべての練習が楽しかったです。

特にブルペンは最高です。
石垣のブルペンはマウンドが6つあり、最大6人の投手が同時に投げられます。
ブルペンで誰の球を受けているか、キャンプ中の個人的最大関心事でした。
4日はブルペンで美馬投手の球を受けました。普段なかなか受けることのない大先輩です。
他の練習スケジュールの兼ね合いなのか、最後まで受けきることなくブルペンを離れましたが、午後の練習が始まる少し前、室内練習場でのリラックスタイムに谷川選手が意を決したように美馬投手のところへ行き話を聞く姿が見られました。
遠目からですがおだやかで優しい表情で身振り手振りも交えながら話してくれる美馬投手。嬉しかったです。
球を受けるのもお話聞きに行くのも緊張するような大先輩ですが、ロッテの先輩方は概ねみんなやさしくていい人たちという印象です。

キャンプ初日、ドラフト1位ルーキー菊地投手の球を受けた場面とその後の感想が広報カメラに載りました!

これ、めちゃくちゃ嬉しかったです。
まともに広報カメラに写って喋ったこと、初めてだったので。ブルペンをさまざまなアングルから見せてくれるのも最高ですし、ブルペンでの声、インタビュー受ける声。声がたくさん聞けるの最高なんです。

午後の個人練習の時間は、いわゆる「鳥かご」で大半を打撃練習に充てていました。
OB里崎さんがよく言う「キャッチャーは打つか、勝つか」
試合に出るための条件です。
2年目のシーズン、打撃はなかなか思うようにいかなかったので重点的に取り組んでいることがよくわかりました。
個人練習の時間も、時折コーチが来てくれて、アドバイスをくれたりします。
とある日は伊志嶺さんが来ました。
会話の中身すべてはなかなか聞き取れないのですが「島根のヤンキー」と弄られていたのがめちゃくちゃかわいかったです。
また、とある日は福浦さんが来ました(もしかしたら同じ日かも知れない)。
「お前、肩に自信があるならワンチャン外野のレギュラー獲っちゃえよ」
なんてことを言われたりもしていました。
こんなやり取りが垣間見えるのもキャンプならではです。

余談ですが、「各施設間の移動は大変」と書きましたがキャンプ中は一度姿を見失うと大変なことになります。
次にどこへ行って何時から何をするかがはっきりしていれば安心なのですが、
・選手関係者しか通れない場所やルートがあること
・選手関係者はカートや車で移動することがあること(こっちは原則徒歩)
・午後の個人練習は場所も内容も始まってみないとわからないこと
など、見失う要素が各所にあります。
なので必死に追いかけ、現地にいる友人やその場で知り合った人などと情報交換をしての連係プレーが必須です。

また、ブルペンはメイン球場や第二球場にいる捕手陣がある日突然連行されます。
ブルペンはユニフォームで入ると決まっているようで、捕手陣だけユニフォームに着替えたらブルペン移動のサインです。頑張って走りましょう。

...こんな豆知識も経験値も、もう活かされないのかと思うと少し寂しいです。これを読んだ捕手推しの誰か、活かしてくれ(笑)

いろいろな思い出のできた石垣キャンプは大好きでした。ただただ幸せで、楽しい空間でした。
ありがとう石垣。

ピックアップ:2月10日
ライブBPでの出来事。順調に捕手としての役割を遂行していましたが、最後、八木投手の球を受けていた時のこと。打者・西川選手のファールボールが膝に直撃します。
私はずっと穴が開くほど見つめていたはずなのに、本当にその直撃の瞬間だけ一瞬目を離した時の出来事でした。(カバンから日焼け止め出そうとしたとかそんな程度の)
なので、次に見た時には四つん這いの姿勢で動けない谷川選手の姿が目に入り、血の気が引きました。
何が起こったのかわかっていなかったのでヘルニアの症状が出てしまったのかと....最悪の事態が頭をよぎりました。
その後、痛みを堪えてライブBPに復帰し、職務は全うしましたが...左足を引きずりながらいつもとは違う1塁側へ引き上げる谷川選手。
心配ですがどうすることもできず。
その日のその後のことはよく思い出せません。
帰り際、タクシーに乗る前に「大丈夫ですか?」と尋ねたら「大丈夫です」と返ってきましたが、そう答えざるを得なかった...のだと今なら思います。

翌日からの楽天モンキーズとの練習試合。
前日の負傷のせいでスタメンマスク回避となってしまいました。もう...無念としか言いようのない悲しみ。
公開された練習メニュー表では通常メニューに入っていましたが、リハビリ組の和田選手と一緒におもに陸上競技場で別メニューをこなしていました。
2試合目の試合前のシートノックにはキャッチャーとして参加、途中出場でもいいから...と淡い期待を抱きましたが結局2試合とも出番なく終わってしまいました。

私の思う、ひとつ目の歯車。
今季チーム初の対外試合のスタメンマスクを任せてもらえるチャンスを逸してしまったこと。
前日になんでそんな悲劇が起こらなければならなかったのか。今思い出しても悔しくて悲しい出来事でした。

ここでチャンスを掴んでいたら、何か世界は変わっていたでしょうか?

3月へ続きます。


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